ゲーミングコントローラ(Gaming Controller)というのは広義的に言えば、以下のように様々な種類の設備が含まれ、いずれもゲーム時の操作などをサポートするツールです。

  • Gamepads
  • Gaming Joysticks
  • Gaming Trackballs
  • Gaming Throttle Quadrants
  • Gaming Steering Wheels
  • Gaming Light Guns

現在もCD-ROMで発売されていますが、近年のコンピュータのハード・ソフトの進歩や性能の飛躍により、PCで発売されるゲームが増えています。 ゲームが好きな方やゲームに詳しい方は、ジョイスティックを検討されてはいかがでしょうか。

最も多く販売されているゲーム製品であるゲームパッドは据え置き型ゲーム機やパソコンゲームにしか使われないという印象がありますが、最近では携帯電話やタブレット端末用のゲームパッドの開発が進んでいます。

COVID-19の影響で、巣ごもり消費によりゲーム関連製品の出荷量が急速に上がりました。Emergen Researchの分析によると、2020年Gaming controllerの全世界市場規模はUSD 1.78 Billionに達し、2028年にはUSD 3.49 Billionに及ぶ見込みです。2021年から2028年にかけて年平均成長率は8.9%に及ぶと予想されています。

またスマホゲームの急速な成長は、ここ数年Gaming Controller市場の収益成長を促進する主な要因と思われます。2020年にはアメリカだけで2億人のスマホゲームのプレイヤーがいました。ゲーム会社短期間の利益成長を狙い、我先にこぞってゲームの開発に乗り出したことで、コントローラもその恩恵を受けています。スマホゲームの中でも《アリーナ・オブ・ヴァラー》や《PUBG》などのeスポーツゲームには世界中に多くのプレイヤーがいて、操作性と快適性が強化された専用コントローラを使用することはプレイヤー間では一種のトレンドとなっています。

ゲーミングコントローラによくある問題

アリオンは総合的な検証機関として、製品がリリースされた後のあらゆる品質や設計問題に常に関心を持っています。今回Amazonで売れ筋が最も良い有線コントローラとワイヤレスコントローラを中心に調査し、カスタマーレビューで星1~2が付いている否定的なレビューを以下にまとめました。

*選定したコントローラ:Amazon US Best Seller in PC Gamepads & Standard Controllers

*計500件のレビューを調査

*レビューをした人は全て実際にAmazonで該当商品を購入して検証した消費者

 有線コントローラL 

 ワイヤレスコントローラL 

上記の調査から分かるように、ワイヤレスコントローラにおいてアナログ機能に関する不満は3割を占めていて(円グラフの赤)、有線コントローラにおいては6割以上(円グラフの青)を占めていることから、消費者はアナログスティック関連の機能がニーズを満たしているかどうかを重視してることが分かります。

アナログスティック(Analog stick)とは、ゲーミングコントローラで方向をコントロールするパーツです。主には今時の一人称視点や三人称視点のゲームで、キャラクターの様々な移動や動作をコントロールする360度の方向スティックです。

続いて、アナログスティックのデッドゾーン(Deadzone)について紹介します。

スティックのデッドゾーンとはスティックの遊び幅を指し、ある一定の範囲内(範囲の大きさはスティックの設定により異なり、コントローラによってはソフトウェアを用いて校正が可能)ではスティックを倒しても反応が無く、スティックをこの範囲以上に倒すとデータが送られ動作します。

デッドゾーンの設定値が小さいほど感度が良く、FPSゲームでは小さい設定値が求められていますが、設定値を小さくし過ぎるとドリフト現象(スティックに触れていないのに、ゲームのキャラクターが勝手に動く)が起こる可能性があります。

メーカは製品仕様にデッドゾーンの値を記載しませんし、デッドゾーンの範囲には規格がありませんが、操作性を重視するプレイヤーは、デッドゾーンの遊び幅ができるだけ小さいことを望んでいます。

アナログスティックは全てのゲームにおいて最もよく使うパーツで、アナログスティックは操作の精度と安定度に関わっています。LRボタンは主に射撃や攻撃に使用するデフォルトのボタンで、ストロークの長短、反発力および遅延はゲーム体験に影響を及ぼします。

ワイヤレスコントローラでは、反応不良が一番の課題となっています。ワイヤレス製品における接続の中断や遅延の度合いは、ワイヤレスパフォーマンス、安定性及び耐ノイズ干渉性テストなどで事前に検出し解決する必要があります。

 アリオンが提案したテストソリューション 

アナログスティックの良し悪しについて多くのユーザーから悪いフィードバックされているため、今回自社開発した試験ツールを通じて実測してみました。

このツールは、0.05mm単位でコントローラのアナログスティックを高精度に動かくことができます。アナログスティックのデフォルトの中心点から、それぞれ下向き、左向き、左下向きに13回ずつ動かし(市販のアナログスティックの倒れ幅は約6.5~7.5mm)ます。続いて、コントローラ専門のテストサイトGamepad.testerのHTML5 game controller API表示機能を通じて、毎回スティックを動かした際のフィードバック座標を記録します。人の親指にはできない細かい精度の操作で、動作を5回繰り返し、毎回の座標位置から位置ズレの状況を確認し、アナログスティックの安定性を見ます。

本検証テストでは、eスポーツ向けの標準コントローラを2種類選定しました。H社のAコントローラとM社のBコントローラを今回のテストの観察対象としています。

まず、Aコントローラの三方向の安定度を見てみましょう。

 Aコントローラ 

三方向とも、毎回スティックを固定距離動かした際の座標ポイントは集中していて、ほぼ座標がきれいに重なっています。これはつまり、ドリフト状態が顕著ではなく、操作性が安定しているコントローラを意味します。また、中心点から1.5mmスティックを動かすとデータがフィードバックされているので、デッドゾーンは約1.5mmで、これはアナログ性能が比較的優秀なコントローラと言えるでしょう。

 Bコントローラ 

Bコントローラの座標分布は比較的散らばっています。特に斜め方向に動かすと、たまに座標の大幅なズレが見られます。垂直に動かした場合でも、Aコントローラより安定していません。また、スティックを3mm動かしてデータのフィードバックしたことから、このコントローラのデッドゾーンは約3mmで、設定範囲が比較的大きいと分かり、実際にゲームをプレイしている時の体験からも確かに僅かにドリフトを感じます。

これらのデータからアナログスティックの安定性の傾向が見られます。アナログスティックの性能については、公開規格はありませんが、些細な違いでもゲームの操作全体やプレイ体験に影響します。eスポーツレベルの高価なゲーミングコントローラを謳うのであれば、精密な操作を追求するプレイヤーに、より高い安定性と精度を提供するべきだと考えます。

上述の検証テスト例以外にも、長い間蓄積したさまざまなタイプのパソコン周辺機器のテスト経験から消費者が重視する領域を熟知しており、実際の市場における不良フィードバック情報から、アリオンはゲーミングコントローラの品質パフォーマンスや互換性について、下記のような検証テストを提案しています。

eスポーツ周辺製品向けの検証ソリューション

アリオンはeスポーツ周辺製品において豊富なテスト経験を有しており、スマホ・デスクトップ・ノートパソコン・ゲーム機などのテスト環境も完備しています。独自に研究開発したソフトウェアやハードウェアテストツールを組み合わせ、需要に応じて専門のテストプランを提案し、お客様がより安定した製品及びサプライヤーを選定することで、アフターコストやクレーム問題を低減できるようサポートします。お客様の製品の性能に疑問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。お客様専用のテストプランをご提案いたします。