Tag Archives: UX

タブレットPCの評価 ー アプリケーション性能の比較編

Allion Labs/Cache Her 1台の家電製品の性能を測る際、最も簡単な方法としてはさまざまなテスト用ソフトウェアを使用し、タブレットPCの性能とアプリケーションの動作を比較することです。その際Benchmarkのソフトウェア(3DMark、AnTuTu、PC Markなど)を利用すると、算出された点数をもとにCPU、GPU、Memory、HDD、またはNetworkなどのさまざまな性能の良し悪しをより簡単に判断することが可能です。 この記事では、5つのタブレットPCがテスト用ソフトウェアを通して得られた各性能に対する表現の結果と違いや、テストごとにおけるそれぞれの点数から5つのタブレットPCの性能をみなさまにご紹介します。テスト時は各タブレットの初期設定を使用するため、新たに調整したりはしません。 テスト結果  1. 3DMark  まずみなさまが最もよく知っているであろう3DMarkを見てみましょう。このソフトウェアは主にグラフィックスカードに着目し、他のハードウェアと合わせて点数を評価します。その結果得られた点数は以下の表の通りです。 単純に結果だけで見ると、3台のA社の点数はB社のほとんど1.6倍もあるため、グラフィックやその他のハードウェアの性能にかかわらずA社が優れているといえます。  2. AnTuTu  次に、AnTuTuというソフトウェアを見てみましょう。主にCPU、GPU、MEM、UXに機能を分けて点数をつけます。今回のテスト時も各タブレットを初期設定のまま使用します。 結果は3台のA社の点数はいずれもB社より約1.45倍高かったです。しかしひとつ前の3 [...]

紙詰まり、接続不良?MFP(プリンタ複合機)のUX体験の改善点は?

コンピューターが発明されてから、プリンタは私たちと切っても切り離せないものとなっています。プリンタの印刷方法は科学技術の進歩とともに最初のピクセルからインクジェットやレーザーなど、数々の進化してきました。印刷の色も昔の単色(黒)から、今のカラーまでたくさんあります。 プリンタの機能は時代の変遷に対応して絶えず進化し、単純な印刷機能から後にスキャン、コピー、ファックス、外部デバイス(ストレージまたはUSBフラッシュドライブ)などが増え、今日のプリンタ複合機となりました。 科学技術の進歩に伴い、プリンタはどんどん迅速で便利で美しい精度を実現させていますが、その反面ユーザーを悩ませている小さな問題があります。本文はユーザー体験テストを通して、皆さんが注目している問題をいくつか挙げます。そしてこれらはプリンタメーカーが特に注意しなければならない問題であると考えられます。 1. 紙詰まり 印刷用紙の規格が多いと、各用紙の厚さがたくさんあり、高性能のプリンタ機種には両面印刷機能もあります。よって紙詰まりが起こりやすのですが、どのようにして長時間の印刷中に紙詰まりしないようにスムーズに出力できるようにするかということが大切です。これに関してはプリンタが工場から出荷される前に、ユーザーが実際に使用するテストを繰り返し行うことで品質を維持することが必要です。 2. インターネット接続 初期のプリンタはスタンドアロンプリンタのみでしたが、ネットワーク機能が追加され、複数人がオンラインで使用できるようになりました。近年、ワイヤレスネットワークが急速に発展しているため、インターネットを利用できる限り、有線の線材に邪魔されないため、プリンタの実用性が大幅に向上しています。しかし同時に、プリンタのネットワーク設定、ワイヤレスネットワークが周囲の環境の影響を受けるなど、使用上の問題も多く増加しています。 これらから派生した問題は多くのユーザーが自身で解決することができず、時間や労力をかけてカスタマーサービスを頼ることになってしまいます。これによってユーザーの心の中ではメーカーの安心感と信頼度に影響を与えることになってしまうのでしょう。 どのように簡単で実用的なネットワーク、インターフェースを設定するか、また問題が発生した場合、ユーザーが自身で問題を判断し解決できるようにするかなどといった課題が改善のポイントとなっています。 3. スリープモード スリープモードはもちろん電気エネルギーを節約し、省電力化することができますが、もしこの性能が十分でないとスリープモードに入ってから再起動できなかったり、起動後に一部の機能が正常に動作しなかったりするなどの悩みが発生することがあります。 4. [...]

タブレットPCの評価 ー ユーザーエクスペリエンスの比較編

Allion Labs/Cache Her タブレットPCの比較シリーズでは、タブレットのバッテリー寿命、充電性能、ワイヤレスネットワーク性能、ディスプレイ、カメラレンズなどをそれぞれ紹介してきましたが、今回はユーザーエクスペリエンスの比較をご紹介します。 ユーザーはタブレットを購入した後、開封して最初に付属品とユーザーマニュアルを確認し、次にネットワークやユーザーアカウント、アプリケーションをセットアップして、実際に使用し始めます。この記事で紹介する、タブレットのセンサー、画面のタッチ、パッケージなどは、ユーザーエクスペリエンスに影響を与える大事な要素となっています。 テスト結果  1.センサーおよび画面のタッチ評価  一般的なタブレットのセンサーには、加速度センサー、磁力センサー、ジャイロセンサー、環境光センサーなどがあります。アリオンは、専用のテストソフトウェアを使って機能が正常かどうかをチェックし、画面のタッチ評価についても、線画、シングルタッチ、マルチタッチ、スライド、ズームなどの方法で機能性を確認し、使用時のスムーズさや、カクつきの問題がないかどうかを確認しました。 今回評価した5台のタブレットとテスト項目の結果は下の表の通りです。テスト項目の機能やユーザーの使用に問題がなければPASS、問題がある場合や操作がスムーズでない場合はFAILとそれぞれ表示しています。N/Aは、機能がサポートされていないことを意味します。 これらの機能の使用感を比較するため、各項目を点数化してそれぞれの結果を表示しています。全く問題がなければ5点、テストで問題があればその発生状況に応じて2~4点、サポートされていない項目は1点としました。最終的なスコア表は次のとおりです。 結果を見ると、これら5台の端末の使用感は非常に近く、B社のタブレットが環境光センサーをサポートしていないことを除けば、使用感のスコアはいずれも同じでした。  2.開封体験検証  次に開封時に、付属品が揃っているか、ラベルと説明書が詳細で明確かどうか、タブレットのボタンが正常に機能するかどうか、操作マニュアルに従ってユーザーが全ての設定を完了できるかを確認しました。結果は先ほどと同じで、いずれも問題がなくPASSを示しています。 これらの項目をユーザーエクスペリエンススコアに換算すると、最終的なスコアは以下の通りです。 まとめ [...]

モニターのUX体験の改善点は?ユーザーの視点から理解しよう!

今日の日常生活において、必要な情報のほとんどはコンピュータやスマートフォンから得られ、仕事でもプライベートでも、コンピュータやスマートフォンと切り離すことはできません。何も問題がないと思っていた画面表示に、ある日突然異常が発生すると、大変な迷惑と不便を被ってしまうと思ったことはありませんか。 今回の記事では、以下、ユーザーの視点とテストで起こる問題から、モニターでよく発生するトラブルや注意すべき点についてお話します。 1. まずモニターを購入したらすぐに画面を検査し、異常な小さい斑点やスジ、または色のムラやちらつきが発生しないか見てみてください。もしこれらの症状があれば、すぐに新しいものと交換を依頼しましょう。 2. モニターは非常に壊れやすい製品であり、パネルは強い衝突や鋭利な物による裂傷に弱いため、モニターを取り付けるときは、プラスチックケースへの適合度と、モニターのスタンドがしっかりしているか確認してください。また、より人間工学に基づいて傾きを調整しようとする場合は、フレームの耐久性不足による画面割れに注意が必要です。けの開口部が小さ過ぎて、電池の出し入れがしにくいことになります。これらもユーザーを困らせる一つの要因を考えられます。 3. モニターとスタンドの接続に脆さがないか注意してください。モニターに軽く触れた時、前後に揺れて不安定になりませんか?最悪の場合、倒れたり、破損、変形の原因になることもあります。 4. 一部のハイエンドモニターはHDRをサポートしており、ゲームをプレイするとき、モニターのHDRは自動的にオンになります。しかし、ゲームを終了するときに、一部のモニターでは実際にHDRをオンにすると、画面が明るすぎて線がぼやけ、文字が読みにくくなります。 5. 一部のモニターでは、一般的な120hzで正常に表示されますが、周波数の高い144hzに切り替えると、ちらつきが発生します。 6. モニターを長期間使用した場合は、左右の端や視野角に欠陥がないか注意が必要です。この欠陥のせいで、情報の表示が不完全になる場合があります。 7. [...]

スマートアシスタント ✕ スマートフォン 互換性検証 結果レポート

(この投稿は前回の続きです) スマートアシスタントはエンタメ情報の提供や天気やレシピといった情報検索、そして家庭内やオフィス、ホテルにあるスマートデバイスの操作や管理といった様々な用途で利用されています。一般的に、スマートアシスタントが命令を実行するためには、無線ルーターと接続してオンライン状態にする、Bluetooth経由でスマートフォンと同期させる、といった他のデバイスとの連携が必要です。 アリオンで接続性を確認するために無線ルーター20台、スマートフォン20台、そしてスマートアシスタント6台を様々な組み合わせでペアリングした際、一部の組み合わせで互換性に問題があることが浮き彫りになりました。今回は、Wi-Fi/Bluetoothの認証を取得した製品であっても、市場にある様々な製品同士による複雑なマッチングによっては、互換性の問題が発生する、という現象について述べています。アリオンが行なったWi-Fi/Bluetoothの互換性検証の結果をベースに、通信遅延、接続の失敗、UXの不一致、製品同士の接続性に起因する機能の欠陥について説明します。   よく使われるスマートアシスタントの機能 スマートアシスタントの機能の中で、成熟期に達している技術はエンターテインメント系の用途(例:音楽、ラジオ等)で、スマートアシスタントを所有する人たちの多くは、これらを利用している傾向にあります。米Voicebot AI.の調査によると、2018年1月には75%を超えるユーザーがスマートアシスタントを経由して音楽を聴いていることがわかります。Kim Bayley氏(CEO of Entertainment Retailers Association)とGeoff Taylor氏(CEO of BPI [...]

ワイヤレス充電規格「Qi」 第二世代充電器の比較と結果

ワイヤレス充電の性能が急速に進歩しています。最近のニュースなどによれば、アップル社が2018年頃にはガラス製フレームに変更を予定していると言われています。これはワイヤレスで接続するための設計とも言われており、ワイヤレス充電の普及を促すことが予測されます。 アリオンは、ドイツ・ベルリンで9月に開催されたIFA2016へと足を運びました。会場の様子から、将来的な市場トレンド予測として、今後、数え切れないウェアラブルデバイスが発表され、自社技術と充電器を推進する企業/団体同士の競争は激化することが予測されます。今後増加するワイヤレス接続可能な製品との接続互換性と安全へのリスクを減少させるためには、ワイヤレス充電デバイスの標準化を促進する必要があります。さらに、将来多くのデバイスは防水・防塵対応のために、ワイヤレス充電の技術は搭載が必至となっていくことが考えられます。 2013年にはアリオンの専門家チームが第三者試験機関としての立場で、有線とワイヤレス充電の性能に関する試験を実施し、その結果を分析しています(URL英文記事参照:http://www.allion.com/index.php?view=tech_detail&n=290)。 その際、第一世代のワイヤレス充電器には以下の問題が挙げられました。 充電時間が長い 充電効率が低い 安全性と接続互換性が低い 3年が経過した今回、アリオンでは改めて最近のQi規格製品である「IKEA NORDMÄRKEワイヤレス充電パッド (Qi V1.1)」と「Samsung EP-NG930急速モード充電スタンド(Qi V1.2)」を使い、急速ワイヤレス充電の機能を持ったSamsung S7を用いて検証を行いました。                [...]