動画鑑賞体験に影響する映像と音声のズレ問題とは?
ワイヤレスデバイスで音楽鑑賞していたが、突然音量が大きくなり興冷めしたこと、あるいは音声が映像より早くても遅くてもどちらでもズレしまうといったような経験はありませんか。 映像と音声がズレる原因はさまざまですが、アリオンは長年の検証経験から可能な原因を以下にまとめました。 映像ファイル 映像ファイル転換後に映像と音声のズレが生じた可能性があるため、まずは違う映像ファイルを再生して確認してみましょう。 インターネット ストリーミングなどインターネット上の動画を鑑賞する場合、インターネットの不安定や帯域幅不足により、映像と音声にズレが生じる可能性があります。 メディアプレイヤー セットトップボックスで動画を再生している場合、ほとんどがソフトウェア自体の欠点またはセットトップボックスとの互換性による問題です。これはパソコンにおいてもよく見られ、通常はデコードの問題により映像と音声にズレが生じています。この場合は、デコーダーまたはプレイヤーを変更すれば問題が解決されます。 システムパフォーマンス システム面においては、メモリ不足による映像と音声の遅延の可能性が高いですが、CPUやグラフィックカードのGPUのデコード性能低下の可能性もあります。これらの問題はハードウェアのアップグレードで解決されます。 モニター自体の映像と音声のズレ モニターは信号を受信した後、それぞれ音声と映像の信号処理を行います。その信号処理の遅延により映像と音声のズレが発生します。モニター自体による映像と音声のズレは最も見落としが多い原因となっています。 本記事では、モニター自体に関する映像と音声のズレについて話します。 この問題点はあまり気付かれることが無く、一般の消費者もモニター自体によって映像と音声にズレが生じるとはあまり考えが及びません。だからこそ、一度でも問題が発生し、意識されてしまうと、その商品へ対する消費者の信頼感に影響が出るため、軽視すべきではありません。 映像と音声のズレの問題は、主に内部要因と外部要因に分けて考えられます。内部要因の同期エラーとは、映像の信号処理と音声の信号処理の遅延の違いによる映像と音声の不一致です。外部要因は、音速が光速よりはるかに遅いため、音源がマイクや人の耳から340mの距離が離れている場合、音声は映像(光)より約1秒遅れて到達します。つまり、映像と音声のズレは距離が離れるにつれてズレが大きくなります。 [...]