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Wi-Fi 7認証試験の取得期間を短縮する、早期リスク対策で手戻りを防ぐ「Compliance in Validation」とは?

Wi-Fi 7認証に潜むリスク:後期対応が大きな代償を招く理由 多くの企業様は、DVT(設計検証試験)の後期や量産直前になってからWi-Fi認証用のサンプルを提出する傾向があります。 しかし、この段階で設計上の問題が初めて発覚するケースも少なくなく、その結果、大幅なスケジュール遅延や修正コストの増加につながる可能性があります。 Wi-Fi技術の進化と認証規格の継続的なアップデートにより、製品設計段階で将来の認証リスクを予測し、課題を先んじて把握することが、ハードウェア開発チームにとってますます重要な課題となっています。 アリオンは長年にわたり、お客様のWi-Fi認証取得を支援し、開発期間の短縮と製品の早期市場投入に貢献してきました。 またこのたび、新たに 「Compliance in Validation(開発初期段階のコンプライアンス支援、略CiV)」サービスを開始いたします。EVT段階または製品企画段階から認証要件を予測し、設計開発の方向を初期段階で見直すことで、後工程での手戻りを防ぎ、より迅速かつ確実な市場投入を実現します。 「CiVはまだ不要」だと思っていませんか?実際に起きた失敗事例をご紹介: あるお客様は、Wi-Fi 7製品を開発する際、従来のWi-Fi 6におけるWPA3機能設計をそのまま利用してしまい、Wi-Fi 7で新たに必須となったAKM [...]

待ったなしの高速無線!Wi-Fi 7 MLO&eMLSR実測データ公開

Allion Labs Wi-Fi 7 Multi-Link Operation (MLO)とは Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)は、ネットワーク速度の大幅向上、低遅延化、安定性強化を実現する技術「マルチリンクオペレーション(MLO)」を導入しています。MLOでは、デバイスが2.4GHz/5GHz/6GHzなど複数の周波数帯に同時接続し、通信状況に応じてトラフィックを動的に分散することで、単一帯域に依存しない、高速・安定なデータ伝送を可能にします。 例えば、家族がそれぞれ別の用途でネットワークを利用している場合を考えてみましょう。お父さんはリビングで8Kストリーミング映画を視聴、お母さんは書斎でビデオ会議中、子どもたちは自室のVRディスプレイでゲームを楽しんでいます。さらに、スマートスピーカーなど多数のIoTデバイスがバックグラウンドで稼働している状況です。MLOを活用すれば、テレビは6GHz帯を使って大容量データを高速処理し、ノートパソコンは5GHz帯で安定した映像配信を行い、VRデバイスは5GHz/6GHzを動的に切り替えて低遅延を維持します。これにより、帯域の混雑を回避しつつ、すべての機器に対して円滑な接続性を提供できます。 MLOには、以下の5つの接続モードがあります。 MLOのeMLSR機能により、ある周波数帯で干渉が発生しても、別のリンクを経由してデータを送信できるため、通信の信頼性が大幅に向上します。たとえば、30名が同時にWi-Fiを利用するコーヒーショップを想定します。ある方はファイルをダウンロードし、別の方はライブストリーミングを視聴、さらに別の方はモバイルゲームをプレイしています。近隣のWi-Fi干渉で5GHz帯が不安定になった場合でも、MLOは影響を受けたデバイスを自動的に6GHz帯へ切り替え、ストリーミングやゲームを中断させずにスムーズな接続を維持します。 さらに、MLOはVR/ARやクラウドゲームなどのリアルタイムアプリケーションの遅延低減にも効果的です。たとえば、自宅でクラウドゲームとARアプリを同時に利用する場合、ゲームは6GHz帯で低遅延を確保し、ARは5GHz帯を使い分けることで、他デバイスがバックグラウンドで動作していてもシームレスな体験を実現します。 Wi-Fi [...]