Tag Archives: FRL

HDMI 2.1認証試験でよくある問題とその分析– Part I I :Sink機器編

前編のPart IではHDMI 2.1 Source機器においてHDMI2.1認証試験でよくある問題について紹介しました。本編では、それに続きSink製品の認証テストにおいてよくある問題について紹介します。 FRLの電気テストは従来のTMDSモードに比べ複雑 前編でも示した通り、HDMI 2.1における最大の変更点は、従来のTMDSモードに加えて、新たにFRL (Fixed Rate Link)伝送モードが追加されたことにあります。FRLを通して、帯域幅はTMDSの18GからFRLの48Gに向上したことで、8Kの映像データ伝送を行うことができます。FRL信号は伝送の前にLink Trainingのコミュニケーションを実施する必要があります。そのため、FRLの電気テストも比較的複雑になります。従来TMDSの電気テストでは、テストツール側の+5Vをパワーサプライに接続し、5V電圧を供給するだけで、SinkからSourceに接続した状態をシミュレーションすることができ、電気テストが行われていました。  しかしFRLの電気テストでは、特殊な設備でSourceをシミュレーションし、SinkとのLink Trainingプログラムを実行しなければなりません。また、SinkがジェネレータのBERT信号を受信した後、Sinkのレジスタ内にエラー数が記録されます。この時、SourceはSCDCを通してSinkのエラー数を読取り、SPECの規格を満たしているか判断します。 自社開発したSCDC/EDIDエミュレータ「AJSC-1」はHDMI Forumに認可され、FRLの電気特性テストに使用することができます。このテストツールはSourceをシミュレーションし、SinkとLink [...]

HDMI 2.1 – 8Kテレビの新しい視界

Allion Labs / Tina Yu 8Kにまつわる新たなトピックは、日本で行われる2020東京オリンピックパラリンピックが8Kで放送されると発表された頃まで遡り、これにより8Kテレビに関する議論が深まっています。今年のCESでは、SONY、Sharp、LG、Samsung、TCL等の有名テレビメーカーがこぞって8Kテレビを発表しました。8Kテレビの出荷量は2018年には2万台に満たなかったにもかかわらず、2019年は「飛躍的に成長」して43万台に達し、情報調査機構IHS Markitの予測によると、今年2020年には一気に200万台に達すると見込まれており、8Kテレビのビジネスチャンスが予見できます。        図1:テレビ市場の予測(引用:IHS Markit) 現在のテレビ市場では4K規格が主流となっており、5万円以下の価格でも入手可能で、当然HDMIはどのテレビにも標準搭載されているインターフェースの一つです。2017年末HDMI協会は最新規格となるVersion 2.1を発表し、中でも最も注目されたのは、帯域幅が48Gbpsにまで上げられたことで、8K規格が基本配備となり、10Kの解像度にさえ到達できるということでした。このことから8K時代はすでに始まっていると言うべきで、4Kの淘汰に拍車がかかり、将来8Kが家の中にある基本的な家電になると言っても過言ではありません。 図2:8Kは豊かな色彩表現が実現可能 8Kテレビの全面的な成功には、技術面で克服すべきことがまだある 疑う余地もなく、8Kテレビは将来ますます普及していくでしょう!しかし実現すべき8Kの理想と現実との間には、まだまだ大きな隔たりがあります。2019年は8K元年であり、各テレビメーカーは積極的に自社の8Kテレビの開発に力を入れました。HDMI 2.1インターフェースやピンの位置は従来のバージョンから変更されていませんが、HDMI [...]