Allion Labs/Ryan Lin

DAQとは

データ収集(Data AcQuisition、以下DAQ)は電圧、電流、温度、圧力、音などの物理的または電子的な現象を測定、計測するシステムや装置のことです。DAQシステムは基本的にトランスデューサーやシグナルコンディショナ、ドライバレベルおよびアプリケーションレベルのソフトウェアなど含みます。適切な設計を活用する場合、より低いコストで正確なデータを得ることができます。

トランスデューサーの需要は日に日に増加しており、どのようにして各種トランスデューサーがアナログ信号を適度に増幅させ、判読正確率を上げるかということは重要な課題です。次は過去オペアンプ開発支援を行った実績とアリオンDAQサービスを説明します。

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図:テスト環境(一部)

アリオンのDAQサービスと流れ

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事例共有

 事例背景 

お客様が過去に微小な信号電圧に対して高倍率信号アンプの開発をお手伝しました。

 開発時のポイント 

1. 電源設計の注意点について 

まず機器やADC(Analog-to-digital converter、アナログ-デジタル変換回路)の判読を踏まえて設計する必要があり、オペアンプのヘッドルームにも注意しなければなりません。正確な電圧の範囲内での設計を行うことでより高い水準の有効ビット数を得ることができます。このほかにも最適なオペアンプの温度管理を実現でき、さらに熱雑音の発生を低減することもできます。

また電源の品質(一般的には直流に対する交流の割合)は低いほど望ましいです。とはいえ電源からの雑音を完全に除去することは難しいのです。なぜなら電源中のハムノイズは、オペアンプの電源電圧変動除去比(PSRR)能力に対し出力端子に直接影響します。リップルを下げる方法はさまざまで、特定の周波数内に対応できれば最も良い結果をもたらします。最後、増幅した信号の歪みの比率を低減させるために、十分な電流を供給できることと過渡現象(Transient response)対応できる能力を備える必要があります。

2. オペアンプの選択について

オペアンプを選択するにあたってトランスデューサー出力、信号の振幅、形式、駆動性能などを踏まえた上でオペアンプの増幅倍率を決め、インピーダンスを入力しシングルエンドまたは差動を使用する必要があります。

一方オペアンプの周波数幅は通常、静的動作の電流に比例しており、上述したように供給される電圧と活動電流の積を通してオペアンプの静的動作の消費電力を判別することができます。高周波幅のオペアンプを選ぶということは消費電力が高く、放熱にも重きを置いて考えなければなりません。その中でPCBレイアウトを通してその問題を改善するのは1つ有益な方法です。おもしろいのはより低い温度で動作できる方法を追求するよりもできるだけ同じオペアンプの作動温度を維持することで通常はより高い精度が得られるということです。

また設計段階では計算やシミュレーションを通してより高い訊號雜訊比(SN比、SNR)に達するためにできるだけノイズフロアを低減しなければなりません。それ以外にも、安定性を保つ設計を重視するかニーズに応じて出力電流にバッファ処理を用いるか否かなどを決定する必要があります。

3. シャーシーのレイアウト(Chassis Layout)について

材質と厚さ、電磁に対する干渉及び振動などの要素は出力信号に影響を与えます。アリオンは材質の選択からPCB設計に関してもサポートいたします。

まとめ

上記のテスト項目に加えて、アリオンは、お客様のニーズに合わせて設計することもできます。アリオンのDAQサービスを通じて製品開発期間を短縮し、市場競争力を総合的に高めることをサポートいたします。

関連の検証テストサービスについてより詳しい情報をお求めの場合は、アリオンのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。