USB 2.0まで対応のプラグ
USB 2.0まで対応のプラグ(出典: Wikipedia) 

 

USBの移り変わり 

USB(正式名称:ユニバーサル・シリアル・バスUniversal Serial Bus)は私たちの生活の至る所で見られます。現在のテクノロジー製品において最も普及しているデータ伝送インターフェースで、パソコンとスマホおよびさまざまな周辺機器、更に他の分野の製品に発展し幅広く使用されています。USBはさまざまなパソコンの周辺デバイスとの接続問題を解決するために、IntelとMicrosoftが提唱したのが最初で、プラグアンドプレイを設計目標としていました。1996年にUSB 1.0が発表され、そのデータ伝送速度が1.5Mbps(Low-Speed)と12Mbps(Full-Speed)でしたが、当時はまだ市場で普及していませんでした。

USB 2.0

2000年にUSB 2.0の時代となり、理論上のデータ伝送速度は480Mbpsとなり、USBインターフェースに対応しているパソコンの普及に伴い、USBも徐々にパソコンの標準インターフェースとなり、同時にこの時期は下図のように目まぐるしくさまざまなUSBインターフェースが出始めた時期でした。

USB 2.0が市場で主流となるにつれ、さまざまなUSBインターフェースが登場しました

USB 3.0

2008年にUSB 3.0が発表され、理論上のデータ伝送速度5Gbpsに大幅にアップされました。同時に下位スペックのUSB 2.0との互換性も取れるようになったのですが、そのUSBインターフェースはUSB 2.0と比べると若干異なっており、種類が乱立しました。

USB 3.0のさまざまなインターフェースの外観

続いて、2013年と2017年にそれぞれUSB 3.1とUSB 3.2が発表され、理論上のデータ伝送速度はそれぞれ10Gbpsと20Gbpsにアップしました。

2014年と2019年の2回にわたり呼び名が変更されたことでさらに混乱し、USB 3.0、USB 3.1、USB 3.2それぞれのスペックの呼び名は分かりにくくなりました。以下に簡単に表をまとめました。

USBはその後、2013年と2017年にUSB 3.1およびUSB 3.2を発表し、理論的な転送速度をそれぞれ10 Gbpsと20 Gbpsに向上させました。

2014年に命名の混乱が始まったのと同時に、以前のUSBインターフェースの乱立を終結させるべく、新しくUSB-Cインターフェースが発表されました。ただし、注意が必要なのはUSB-Cは単なるコネクタであり、電源供給・表示・データの伝送とは関係がありません。実際にUSBの機能に影響しているのはUSBスペックです。

USB4

2019年に本文の主役であるUSB4が発表されました。再び命名の混乱が起こらずに済んでいるのは幸いです。データの伝送速度は20Gbpsに対応しており、最大データ伝送速度は40Gbpsに及びます。また、USB4ではUSB-Cコネクタのみが採用されており、USB PDに対応している必要があり、最大100Wの電力が供給できます。そして2021年12月、USB Power Delivery(USB PD)Revision 3.1 Extended Power Range(EPR)の最新仕様では、USB PD3.0で最大20V/5A(100W)だった電圧部分をUSB PD3.1で最大48V/5A(240W)に拡張しました。

USB 2.0とUSB 3.2とも後方互換性があり、Thunderbolt 3/4にも対応しています。

USB4の現在の仕様と対応図

Thunderboltの移り変わり

ThunderboltとはIntelが2009年に研究開発をした高速I/Oインターフェースの一種です。主にパソコンとその他のデバイスのデータ伝送ケーブルとして使われ、数あるパソコンのあらゆるインターフェースにとって代わって統合することを目的とされています。

Intelにより2011年に最初のThunderboltがリリースされました。ポートインターフェースはMini DisplayPortと統合され、データ伝送速度は10Gbpsに及び、デイジーチェーンを通して最大で6つの周辺デバイスと接続することができます。

Thunderbolt™ 1インターフェースとケーブル

2013年にThunderbolt 2がリリースされ、データ伝送速度は倍の20Gbpsとなりました。ポートインターフェースは第一世代と同様で、Mini DisplayPortが採用されています。

2015年にThunderbolt 3がリリースされ、データ伝送速度は更に倍の40Gbpsとなりました。前の世代との大きな変更点は、ポートインターフェースがUSB-Cに変更され、最大100Wの電力供給が可能で、4Kディスプレイ2つ、もしくは5Kディスプレイ1つに対応しています。Thunderbolt 3はUSB-Cと結合されたおかげで、ThunderboltやThunderbolt 2よりも普及しています。

Thunderbolt™ 3インターフェースはUSB Type-Cに移行

2020年には、本文のもう一つの主役であるThunderbolt 4がリリースされました。インターフェースは前の世代と同じUSB-Cが採用され、最高データ伝送速度も同じく40Gbpsのままとなっています。しかし、PCIeの帯域幅がThunderbolt 3では16Gbpsだったところ、Thunderbolt 4では32Gbpsにグレードアップされ、ストレージデバイスと外付けグラフィックカードなどのPCIeデバイスにおいて、データ伝送速度とパフォーマンスの向上が顕著に表れています。最大電源供給能力について、PD3.1では100Wから240Wに引き上げられました。

Thunderbolt™ 4アイコン

USB4とThunderbolt 4の違い

外見だけを見ると、USB4とThunderbolt 4はどちらもUSB-Cインターフェースを使用していて、最高データ伝送速度を見ると、どちらも40Gbpsに対応しています。また、どちらも映像出力と最高100Wの電力供給に対応しているため、両者の違いは分かりにくく、同じものと勘違いすることもあるかもしれません。では、USB4とThunderbolt 4は何が違うのでしょうか?

最も明らかな違いは最小スペック要求にあります。

以下に違いをまとめました:

 1. 対応帯域幅 

どちらも最高帯域幅は40Gbpsに対応していますが、USB4にはUSB4 20GbpsとUSB 40Gbpsがあり、最低スペックは20Gbpsなのに対し、Thunderbolt 4は40Gbpsにしか対応していません。

 2. 充電電力 

充電の電力から見ると、どちらも最高100Wに対応していますが(*)、USB4の最低スペックは7.5Wであるのに対し、Thunderbolt 4は15Wとなっています。(*) 現在はUSB PD規格の拡張により240Wまで対応しています。

 3. データ伝送速度 

USB4は最低でもUSB 3.2の10Gbpsに対応していなければなりませんが、Thunderbolt 4はUSB3.2から10Gbpsを得るか、PCIeを通して32Gbpsに達することも可能です。

 4. 対応ディプレイ 

対応ディスプレイに関して、USB4は1つのディスプレイにしか対応していませんが、サポートする最低解像度の要求はありません。一方、Thunderbolt 4は、2つの4K 60Hzモニター、或いは1つの8K 30Hzモニターに対応していなければなりません。

上述の他、Thunderbolt 4では必須の機能とされている項目が、USB4ではオプション機能となっています。下表をご参照ください。

簡単に言えば、Thunderbolt 4とUSB4の規格は非常に似ていますが、Thunderbolt 4は最低要求がUSB4より高いことで、基本パフォーマンスを確保しています。また、Thunderbolt 4はUSB4と互換性がありますが、USB4がThunderbolt 4と同等の機能に対応しているかどうかはオプションとなっています。

USB4とThunderbolt 4の問題

USB4とThunderbolt 4は両者とも機能が優れていて利便性も高く、インターフェースはUSB-Cに統一されており、そのケーブル1本で映像出力・充電・データ伝送などの機能が可能で、対応している周辺デバイスも多くあり、ユーザーにとっては非常に便利ですが、それに伴う製品の機能性問題や互換性問題も多くあります。アリオンのデータベースによる統計と分析に基づいて、USB4テストとThunderbolt 4テストでよくみられる問題点を以下にまとめました。

 USB4 Bug Report統計分析 

Thunderbolt™ 4バグレポートの統計分析

 Thunderbolt 4 Bug Report統計分析 

USB4バグレポートの統計分析

上記のデータの分析から、USB4とThunderbolt 4で発生している問題点の種類にあまり違いが見られないことが分かります。また、上位ランキングのBug Reportも類似していますので、順番に解説していきます。

Thunderbolt™ 4は基本機能として採用されていますが、USB4ではオプションの詳細機能です。

問題ランキング1位はどちらもSoftwareに関する問題です。多くのUSB4とThunderbolt 4の製品は、ユーザーが簡単に操作して使用できるように、また、製品の優位性を出すために、製造メーカがオリジナルのアプリを設計していますが、そのアプリが未熟な段階ではさまざまな問題が発生します。また、製品によってはサードパーティのアプリを使用できるものもありますが、それでも問題は少なくありません。

バグの例:ソフトウェア

問題ランキング2位はBlack screenです。これはシステムから送られてくる信号をモニターが正常に受信することができず、映像を表示できないという問題です。これは、深刻且つよく見られるバグであるため、Videoのカテゴリから独立させて1つのカテゴリとしています。テストの結果からもわかるように、この類の問題は、USB4またはThunderbolt 4どちらの製品でも、約14%の割合を占めており、看過できない重視すべき問題となっています。

バグの例:ブラックスクリーン

OSD問題は、USB4の問題ランキングの3位で、Thunderbolt 4では5位となっています。OSDとはOn Screen Displayの略称で、ディスプレイなどの製品で画面上に表示される文字やアイコン、一般的にはモニター自身のメインメニューの表示内容を指し、この類の問題もディスプレイではよくあるバグの1つとされています。

Thunderbolt 4の問題ランキング3位はDevice detected issueとなっています。この問題はUSB4では3.51%ほどの割合を占めています。USB-Cインターフェースのデバイスの種類やブランド・メーカが非常に多いことから、互換性の問題を重視する必要があり、この問題はそれに関連していて、周辺デバイスが正常に検出できず、デバイスの種類が判別できなくて、動作や機能に影響するということです。

バグの例:デバイス検出の問題

USB4とThunderbolt 4の問題ランキング4位はどちらもVideoとなっています。これは映像のブレ、点滅、ノイズなどの画面異常、映像の表示に関するバグを指しています。このような問題は最もユーザーに気付かれやすく、製品に対するユーザーの信頼に直接影響します。

USB4の問題ランキング5位はDevice functionです。USB-Cインターフェースのデバイスの種類やブランド・メーカが非常に多いことから、このカテゴリではさまざまな異なる製品の機能性に関する問題が含まれます。更に細かく種類分けすると、USB Hub、Touch function、KVM、LED indicator…などの機能に分けられ、更には各メーカオリジナルの機能や設計も含まれます。

バグの例:デバイスの機能

他にも、USB4とThunderbolt 4ではPower Deliveryも重要な機能の1つとなっていて、Bug ReportのChargingに分類されています。問題ランキングのトップ5には入りませんでしたが、それぞれ6.02%と7.61%を占めており、発生率も高く、重視するべき項目となっています。

バグの例:充電

USB4とThunderbolt 4のテストの方向性とサービス

SB4とThunderbolt 4はユーザーに多くの利便性をもたらし、その優れた機能のおかげで、周辺デバイスの種類も豊富で多様性がありますが、それに伴い互換性の問題も増えています。USB4とThunderbolt 4の互換性の問題に対して、アリオンでは以下のテストサービスを提供しています。

  • Compatibility with Monitor Test
  • Compatibility with USB device Test
  • Power Delivery Test
  • MST Test
  • Other function Test (Lan/ Webcam/ KVM……)

上述のテスト項目以外にも、最高のテスト効果が得られるよう、お客様の製品に合わせてカスタマイズした試験項目も提案しています。

アリオンでは、さまざまなUSB4 とThunderbolt 4の関連製品、デバイスを有しています。保有しているデバイスの種類は、市場におけるあらゆるブランド・メーカのPC、モニター、スマートフォン、タブレット、ドック、アダプタ、キーボード、マウス、ヘッドホン、USBメモリ、USB HDD、モバイルバッテリー、プレイヤーなどがあり、その数3000台以上に及びます。

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