PCIe® Gen6─次世代高速伝送の鍵を握る新規格

AIサーバーにおける高速演算への需要が急速に高まる中、現行のPCIe Gen5では、帯域幅の要件を満たすことが難しくなっています。こうした技術的な課題に対応すべく、PCIeは新たな世代「Gen6」へと移行しました。膨大なデータ量に対応するとともに、新たな技術の進展を支える基盤として期待されています。

PCIe Gen6における3つの技術革新

​新たな高速伝送の実現に向けて、PCIe Gen6では以下の3つの革新的技術が採用されています。

PAM4(4レベル パルス振幅変調)

PAM4は、Gen6においてデータ速度を倍増させる核心技術です。従来のNRZ(Non-Return-to-Zero)に比べ、PAM4は1クロックサイクルで2ビットを送信可能。これにより、周波数を変えずに転送速度の倍増を実現します。

FLIT(Flow Control Unit)ベースのエンコーディング

PAM4に対応するため、PCIe Gen6ではFLITを基盤とした新しいデータエンコーディングを採用。これによりパケット処理が簡素化され、FEC(前方誤り訂正)との協調処理も可能になります。

FEC(前方誤り訂正)およびCRC

PAM4信号はノイズに対して繊細なため、PCIe Gen6では軽量なFECを導入し、データの整合性と信頼性を維持しつつ低遅延を実現します。CRCとの併用でさらに高いデータ精度が保証されます。

業界初!PCIe全フォームファクター対応のPCIe 6.0テストフィクスチャを提供開始

アリオンはこれまで、国際標準規格に準拠したテストフィクスチャの開発をはじめ、カスタム対応による最適な検証環境の構築に長年取り組んできました。各種業界団体との協業や、国内外の多様な企業との実績を通じて、確かな技術力と柔軟な対応力をご評価いただいております。2022年には、急増するPCIe関連の検証ニーズとトレンドをいち早く捉え、自社開発による高周波テストフィクスチャの提供を開始しました。従来市場で不足していたソリューションを補完し、検証工程における課題の解決に貢献してまいりました。

このたびリリースしたPCIe 6.0テストフィクスチャシリーズは、CEM、OCP NIC 3.0、E1/E3、M.2、U.2/U.3など、主要なフォームファクターに対応し、多様な開発環境や用途にご活用いただけます。

PCI Express® 6.0テストフィクスチャ

 

それでは、今回開発されたPCIe 6.0テストフィクスチャの特長をご紹介します。

アリオン PCIe 6.0テストフィクスチ - E1/E3 CLB6.0 Test Fixture (APT25015)

APT25015

概要

● PCIe EDSFF E1/E3 フォームファクターに対応
● 2x Thru 校正ラインを備えた構造

アプリケーション

● PCIe Gen1~Gen6 ホストの電気テスト
● アリオン・電気マルチポート・システム(AEMS)-8T

アリオン PCIe 6.0テストフィクスチ - CEM CLB6.0 Test Fixture (APT25013)

APT25013

概要

● PCIe OCP NIC 3.0 フォームファクターに対応
● 2x Thru 校正ラインを備えた構造

アプリケーション

● PCIe Gen1~Gen6 ホストの電気テスト
● アリオン・電気マルチポート・システム(AEMS)-16T

アリオン PCIe 6.0テストフィクスチ - CEM CLB6.0 Test Fixture (APT25012)

APT25012

概要

● PCIe CEM フォームファクターに対応
● 2x Thru 校正キット付き

アプリケーション

● PCIe Gen1~Gen6 ホストの電気テスト
● アリオン・電気マルチポート・システム(AEMS)-16T

アリオン PCIe 6.0テストフィクスチ - CEM CLB6.0 Test Fixture (APT25017)

APT25017

概要

● PCIe CEM フォームファクター
(Lane 0/3/4/7/8/11/12/15)
● 2x Thru 校正ラインを備えた構造

アプリケーション

● PCIe Gen1~Gen6 ホストの電気テスト
● アリオン・電気マルチポート・システム(AEMS)-8T

アリオン PCIe 6.0テストフィクスチ - U.2/U.3 CLB6.0 Test Fixture (APT25042)

APT25042

概要

● PCIe U.2/U.3 フォームファクターに対応
● ゴールデンフィンガータイプでU.2コネクターにおける挿入損失(IL)を低減
● 2x Thru 校正ラインを備えた構造

アプリケーション

● PCIe Gen1~Gen6 ホストの電気テスト
● アリオン・電気マルチポート・システム(AEMS)-4T

アリオン PCIe 6.0テストフィクスチ - M.2 CLB6.0 Test Fixture (APT22105)

APT22105

概要

● PCIe M.2 Full Lanes フォームファクターに対応
● 2x Thru 校正キット付き

アプリケーション

● PCIe Gen1~Gen6 ホストの電気テスト
● アリオン・電気マルチポート・システム(AEMS)-4T

 

PCIe CLB6.0テストフィクスチャの特長

今回ご紹介するPCIe CLB6.0テストフィクスチャは、従来製品とは一線を画す、アリオン独自の設計技術によって開発されました。

  • 新設計のSMPMモジュールにより、従来の1×4構成から1×8構成へと進化する。
  • 一体型ワンピース設計により、すべてのフォームファクターで基板交換や配線の再組立てが不要となり、作業工数を大幅に削減

PCIe CLB6.0テストフィクスチャの特長

今回ご紹介するPCIe CLB6.0テストフィクスチャは、従来製品とは一線を画す、アリオン独自の設計技術によって開発されました。

  • 新設計のSMPMモジュールにより、従来の1×4構成から1×8構成へと進化する。
  • 一体型ワンピース設計により、すべてのフォームファクターで基板交換や配線の再組立てが不要となり、作業工数を大幅に削減
Success-Story_導入効果

アリオンでは、PCIeのほかにもUSB、Thunderbolt、HDMI、DisplayPortなど、各種高速インターフェース規格に対応したテストフィクスチャを取り揃えております。また、お客様の仕様やコネクタ形状、電気特性に応じたカスタムテストフィクスチャの設計・製造サービスも提供しています。

テスト、検証、またはコンサルティングサービスに関するご要望がございましたら、オンラインフォームよりお問い合わせください。アリオンは、お客様の開発・検証ニーズに最適なソリューションをご提案し、製品の競争力強化をサポートいたします。

 

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