Allion Labs/Goldberg Chen

 

VESAマウント規格とは?

VESA規格のアーム・スタンドを紹介する前に、まずVESAマウント規格について説明します。VESAマウント規格(VESA Mount Interface Standard, 略称VESA Mount)は、映像関連の標準化団体であるVideo Electronics Standard Association(以下VESA)により定められた、モニターやテレビなどのディスプレイ製品の取り付けについて国際標準規格です。VESAマウント規格に準拠したディスプレイやテレビは背面に壁掛け金具などに取り付ける4つのネジ穴が付いています。

下表のように、VESAマウント規格では、それぞれ異なるディスプレイサイズと重量に対する規格が定められています:

Vesa Standard Display Size Maximum Weight Pattern Size Screw Thread Standard Screw Length
MIS (Inch) (Kg) (mm) M (mm)
B 4-7.9 2 20×50 M4 6
C 8-11. 4.5 35×75 M4 8
D 75mm 12-22. 8 75×75 M4 10
D 12-22.9 14 100×100 M4 10
E 23-30.9 22.7 200×100 M4 10
F M6 31-90 50 200×200 and up M6 > 12
F M8 31-90 113.6 200×200 and up M8 > 16

市場で最もよくみられるVESA MIS-Dの規格には、75x75mmと100x100mmの2種類のネジピッチが定義されています。上記の表から、MIS-D 100x100mm規格の場合、適用する平面ディスプレイのサイズは12インチから22.9インチ、最大重量は14kg、ネジの規格はM4(「M」はISO公式のネジ山規格、「4」はネジの直径が4mmを表す)、ネジ穴の深さは18mmだと分かります。

 

利便性・安全性・快適性が求められる種類豊富なVESAモニターアーム・スタンド

VESAマウント規格に対応しているテレビやモニターは、本当にVESAマウント規格に対応していないものより優れているでしょうか?

ディスプレイでの鑑賞の利便性・快適性・安全性とスペースなど様々な要素を考慮した場合、VESAマウント規格に対応しているアーム・スタンドを選択したほうが、ニーズに応じてディスプレイをさまざまな場所に設置することができるので、生活の利便性を高めたり、作業効率を向上することができます。一方、VESAマウント規格に対応していない製品の場合は、購入する際のスペックの比較と確認に時間がかかり、スペックが合わず取り付けに失敗するリスクがあり、対処するために余計な時間と労力を費やすことになります。ただ、VESAマウント規格であっても7種類のスペックに分けられているため、アーム・スタンドを購入する際はディスプレイと規格が一致するかにはご注意ください。

現在市場にはVESAマウント規格に対応しているディスプレイ用アーム・スタンドが多数販売されています。それぞれに適用場所と特長があります。以下にいくつかよくあるアーム・スタンドのタイプを挙げます:

 

上記で紹介したVESAマウント規格対応のアーム・スタンドの他に、それぞれ異なる機能を持った様々な種類のアーム・スタンドがありますが、ここでは紹介を省きます。

このように様々な種類があるVESAマウント規格対応のアーム・スタンドですが、どのような場面で使用されているのでしょうか?

 

多様なシチュエーションで使用できるVESAモニターアーム・スタンド

病室、スマートファクトリー、マルチメディアキオスク、オフィスから家庭まで、至る所でVESAアーム・スタンドを見かけることができます。どのようなタイプのアームやスタンドを使用していても、ユーザーはいつでもモニターの高さや角度を調整することで、生活がより便利になり、空間もより有効活用できます。

以上から、VESAアーム・スタンドのメリットを以下にまとめました:

1. 互換性が良い:ネジピッチにもネジ自体にも明確な規格が定義されているため、購入する前にアーム・スタンドおよびモニターがVESAマウント規格に対応しているか、それぞれの規格が一致しているかを確認すれば取り付けることができる

2. 空間の有効利用:例えば、デスククランプタイプのアーム・スタンドであれば、スペースを節約して机をより広く使える。壁掛け金具でテレビを壁面に取り付けた場合、スペースも節約でき、空間全体の見た目もスッキリスタイリッシュになる

3. 安全性が高い:ほとんどのVESAアーム・スタンドは、壁または机に固定するため、机の上にそのまま置くだけの通常のディスプレイスタンドと比べると、ディスプレイが倒れて怪我をするなどといった事故を減少することができる

4. 多様化:現在市場で販売されているVESAマウント規格対応のアーム・スタンドまたは壁掛け金具の選択肢が多くて、様々な場面で使用することができる

5. 姿勢を正せる:ユーザー自分のニーズに応じて、自由にアーム・スタンドの位置を調整することができるため、人体に傷害を与える潜在的リスクを低減することができる

 

ユーザーレビューから分かった問題

VESAマウント規格対応のアーム・スタンドは、多くのメリットと利便性をもたらしますが、アリオンは数あるVESAモニターアーム・スタンド製品の中にもさまざまな問題点が存在していることを分かります。そこで、ユーザーレビューから問題点をピックアップし以下にまとめました:

  • ブラケットやアームがモニターの重さに耐えきれず、モニターが垂れ下がってしまってディスプレイを好みの高さや角度に調整できない
  • 回転軸箇所がうまく回転できず、または角度調整ができないため、利用者に不便をかけてしまう
  • スタンドやアームの可動域が狭い
  • ネジ/ ネジ穴/ ネジピッチが規格に合っていないまたは公差がある
  • 取付けや設置が不便で、取付けが難しい
  • ブラケットが平坦ではないため、全体的に不安定となり、安全上に懸念がある
  • VESAアーム・スタンドに対応していないため取り付けられない。これは、消費者がVESAマウント規格を理解していないまま、不適切な製品またはディスプレイを購入しまう可能性がある。また、ディスプレイ製品がVESAマウント規格に対応していると謳っていたのに実際は規格に適合していないかった可能性もある
  • その他:部品の欠損、材質の品質が悪いなど

 

これらの問題点の中でも、以下3種類の問題点が最もよくみられます。

1. アームがディスプレイの重量を支えきれない

2. ブラケットが不安定で安全に懸念がある

3. VESAアーム・スタンドがディスプレイに対応していないので取付けができない

以上から分かるように、消費者が重視するのは、安全・安定性、および取付けの利便性・互換性です。

これらのクレーム問題は、ユーザーのディスプレイやVESAアーム・スタンドへの信頼性に大きく影響を与えるため、製品をリリースする前に充分なVESAマウント規格関連試験を行い、製品の機能性及び互換性に問題ないかどうかを確認することを推奨します。

 

VESAマウント規格に関するテストサービス

アリオンでは、VESAマウント規格及びその規格に対応したアーム・スタンドに対して、以下のテストサービスを提供可能です。

  • VESA Mounting Interface Check
  • Monitor compatible with Mount/ ARM/ Stand
  • VESA Mount tip Test
  • User Experience Test (For VESA Mount/ ARM/ Stand)
    • User Guide Check
    • Set up
VESAマウント規格に関するテストサービス

アリオンは、市場のあらゆる大手ブランドを含め1000台以上のディスプレイを有しており、お客様の満足度向上をサポートします。上述のテスト以外に、お客様の製品に最適なテストプランを提案することも可能です。

関連の検証テストサービスについてより詳しい情報をお求めの場合は、アリオンのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。