Category Archives: System関連記事

ドッキングステーションのアップグレードと進化、どのような規格を選択するべきか

Allion Labs / Ralph Liao 現在電子製品は急速に発展しており、人はより軽くてより持ち運びやすいことを求めています。会社への通勤から在宅勤務に移り変わっていき、デザインの面でも様々なことを考慮し取捨選択しつつあります。ノートパソコンやMacBook、タブレット型のパソコンにおいて、まず有線ネットワークポートが取り外され、SDカードリーダーも徐々になくなってきています。他のドッキングステーションもUSB Type-C DP ALTモードとThunderboltに変わってきたため、表示に関連する以前のドッキングステーションも削除されました。そのほかにもUSB PD 3.1の電力供給の進化による240Wの高電力充電での影響で現在の新型のノートパソコンにはUSB Type-Cドッキングステーションが2つしか残っていません。 しかし、多くの電子製品はUSBポートを使用しているので使用するにはポート数が十分ではありません。USBメモリ、携帯電話、マルチモニターやその他の電子製品を使用する場合や、もし充電がUSBポートを使用していたりするとUSBポートがすぐに足りなくなることでしょう。そのためユーザーは接続数を増やすためにドッキングステーションを使用する必要性が生まれます。 USB Type-Cドッキングステーションの進化 [...]

アカウントセキュリティを何重にも保護-物理認証キーついて

手元にある様々なアカウントを、どのように管理してアクセスしていますか? 大多数の人は、自分が設定したパスワードでアクセスを管理しています。しかし、インターネット時代の到来により、様々なサービスがインターネットを通じてクラウド化され始め、私達は更に多くのアカウントを管理し、更に多くのログインパスワードを暗記しなければならなくなりました。アカウント管理の負担がますます重くなっただけでなく、インターネットの発展に伴い、データ漏洩もよく見られる現象となっています。ウェブサイトの抜け穴や様々なインターネットウイルスにより、アカウントのパスワードが、いつかどこかで漏洩してしまうかもしれません。 例として、Googleが昨年調査したデータを見てみましょう。調査対象となったアジア諸国の中で、ベトナム(78%)に次いで高い結果でした。さらに、50%の人がシンプル過ぎるパスワードを設定していて、86%の人は複数のウェブサイトで同じパスワードを使い回していました。こうしたことから、二段階認証(2FA)が、オンラインの世界でより重要なツールになっています。 二段階認証とは、その名の通り、アカウントで2回のログイン認証を行う必要があることを意味します。パスワードの漏洩により、悪意のある人物から、自身のアカウントにログインされるのを防ぐもので、最も一般的なのは、SMSや電子メールの認証リンクを使った二段階認証です。今回ご紹介するのは、欧米や日本市場ではすでに人気の高い情報セキュリティ製品、つまり二段階認証の物理キーです。 二段階認証の新たな選択肢として登場した - 物理キー ほとんどのユーザーが、二段階認証にSMSまたは電子メール認証リンクを使用しています。 しかし、多くの消費者が、いつでもインターネットやスマートフォンがあるとは限らず、ハードウェアだけを認識する個人用ガジェットを好む多くの消費者もいます。また、新型コロナウイルス流行の影響により、欧米企業の多くの従業員は、長期間テレワークで仕事をしています。情報セキュリティを導入せずに、様々な家庭環境で業務関連のサーバーにログインすると、情報漏洩の危険性が高くなってしまうため、このような製品は多くの大企業の目に留まり、従業員が使用できるようにカスタマイズされています。 物理キーの使い方はとても簡単です。パソコンに差し込むだけでドライバーが自動でインストールされ、次に各種サービスの二段階認証ページに入って設定を有効にし、キーを登録して名前を付けるだけです。手続きが完了するまで3分もかかりません。 設定完了後、本サービスにログインする場合、第一段階のログインパスワードを入力した後、物理キー挿入のページがポップアップ表示されるので、挿入してキーのセンサーボタンにタッチすれば、認証をパスすることができます。 ただし、物理キーは利用者の設定により唯一無二のものとなるため、キーを破損または紛失した場合、サービスにログインできなくなる可能性があります。この問題を回避するために、ユーザーは複数のキーを用意して登録しておくか、バックアップ方法(パスワードやSMS)を設定することをお勧めします。 物理キーの製品に関しては、そのベースとなる情報セキュリティの規格、つまりFIDO(Fast Identity Online、以下FIDO)を少し説明する必要があります。FIDOとは、FIDOアライアンス(同名の非営利団体)が開発した一連のネットワーク識別規格を指し、その目的は、ログインプロセス中にサーバーおよびエンドデバイスプロトコルのセキュリティを確保することです。この一連の識別規格は、公開キーの暗号化アーキテクチャによる多要素認証(MFA)と生体認証ログインによって、クラウドアカウントデータを保護することができます。 [...]

タブレットPCの評価 ー スクリーンとカメラの性能比較編

Allion Labs/Cache Her 以前発表したタブレットPC大評価シリーズではタブレットPCのバッテリー寿命、充電の性能と無線ネットワークの性能の比較について紹介してきました。 今回はタブレットPCのスクリーンとカメラレンズの良し悪しの違いがどのくらいあるのかを見てみましょう。一般的にスクリーンに対しては解像度とサイズを注目しがちです。なぜなら外部接続式のスクリーンに関してはユーザーが自分の好みに合わせて選ぶことができますが、タブレットPCは購入時にすでに決定されており変更することはできないからです。カメラレンズに関してもそうです。このため、スクリーンの良し悪しは明るさ、コントラスト、色温度などによって異なり、カメラレンズは解像度やレンズの良し悪しによって写真を撮った後の写り方も異なるため、この本編ではいくつかの機器のテストを通じて各タブレットのスクリーンとレンズを比較します。   本編ではスクリーンとカメラでの表現を見るためのタブレット5機種を紹介します。 テスト結果  スクリーン性能実測  スクリーンは人の目だけではどのスクリーンがどちらの方がどれだdけ明るいかがわかりにくいので、計器の力を借りてスクリーンのさまざまな特性に対して数値的に比較することにしました。 今回測定した5つの機器の数値はそれぞれスクリーンの明るさ、コントラスト、色温度、基本色域と高画質色域などの比較です。測定結果は下表の通りになりました。   このように非常に多くのデータを見ているとインターネット業の関係者以外のほとんどの人は理解し難いと感じてしまうと思うので、ここでまず簡単な結論を述べようと思います。この表の表示をみてみると一般的にスクリーンのパフォーマンスは主に明るさやコントラストなどに集中していることがわかります。高い輝度とコントラストを備えたスクリーンには読書やビデオ視聴に優れたユーザー体験ををもたらすことでしょう。スクリーンパネルというのは色温度が 6500Kに近い場合、色の精度が向上します。このテストでは、モデルBとモデルAの両方が特に明るさ、色の精度、色の彩度で良好なパフォーマンスを示しました。一方モデルCの明るさと色の精度もかなり良好ですが、デフォルトの色温度(7285 K)は青く、スクリーンは冷たく見えてしまいます。 [...]

PCプライバシー保護ゲートキーパー「Human Presence Detection」ー 人感検知の応用と実測

Allion Labs/Ralph Liao パソコンの普及に伴い、ほとんどの人が自分のPCを持つようになり、プライバシーが重視されるようになりました。コンピューターがHPD(Human Presence Detection、以下HDP)センサーを使用して、ユーザーがわざわざ手動でシステムをロックしなくても、ユーザーが席を離れれば、画面オフや画面ロックを自動的に行い、席に戻れば自動的に復帰する方法を、いかにして有効化するかが、多くのメーカーにとって1つの課題となっています。 HPDの応用範囲 このような状況下では、個人のプライバシーだけでなく、情報セキュリティにもより注意を払う必要があります。プライベートでPCを使用する時、一時的に席を離れた隙に、画面をロックしなかったためにデータが漏洩してしまうことを想像してみてください。個人のプライベートデータであろうと、重要な企業秘密であろうと、情報の流出はユーザーに多大な損失をもたらすため、以下の様なアプリケーションによって開発されました。 オフィスアプリケーション 公共スペースアプリケーション(例:カフェや図書館) セキュリティアプリケーション(例:在宅ワーク、閲覧を許可されていない者から会社情報を守る) では、HPDはユーザーにとってどのような利便性があるのでしょうか。 高速応答: ユーザーがDUTに近づくと、ユーザーの接近を即座に検出でき、マウスやキーボードに触れたり、電源ボタンを押さなくても、システムを自動的に起動することができる 省電力: [...]

タブレットPCの評価 ー ワイヤレス性能比較編

Allion Labs/Cache Her タブレットPCの評価シリーズの第一部ではタブレットPCのバッテリー寿命と充電の比較を紹介しましたが、今回はタブレットPCのワイヤレス性能の良し悪しの違いを見てみましょう。ワイヤレスネットワークはタブレットPCにとって核となる重要な部分です。タブレットPCには有線ネットワークのインターフェースがないためインターネットを使用する場合、ワイヤレスネットワークを経由する必要があります。 タブレットPCがネットワークに接続するにはワイヤレスが唯一のパイプであり、タブレットPCを手にし、電源を入れた直後からワイヤレスネットワークを通してオンラインでアカウントを設定したり、ソフトウェアを更新したりします。また各機能の設定をしたのちウェブページの閲覧、オンラインショッピング、ドラマ、アプリのダウンロード、オンラインゲームをプレイするなどにはワイヤレスネットワークを必要とするため、これに関する性能はタブレットの良し悪しやユーザーの使用体験に大きな影響を与えます。 本編では主に異なるタブレットPCのワイヤレス性能の比較を紹介します。外部からの干渉を避けるため、またテストの一貫性を確保するためにテスト環境が電磁波を遮断できるシールドルーム(Shielding Room)で実行されます。 テスト項目には以下の通りです。そのテスト結果を以下に記しました。 アップロードとダウンロードのパーフォーマンス ネットワーク混雑下における送受信の性能 Bluetooth共存下の性能 Wi-Fiルーターと異なる距離での使用に関する性能 この記事では「バッテリーの寿命と充電」をテーマとし、写真の5つあるタブレットPCについてそれぞれ比較と分析を行い、その結果を以下に記しました。 テスト結果  1. [...]

デスクトップPCのWi-Fiパフォーマンスの問題点と具体策(下編)

デスクトップPCのWi-Fiパフォーマンスの問題点と具体策(上編)の記事で、アンテナ設計と性能の影響を紹介しました。アンテナが変更された後も、2.4GHz RXでのスループット (Throughput) は高い減衰 (100m減衰) で失敗する現象が依然としてありますが、アリオンの調査によると、ノイズの影響で受信性能が低下している可能性もあります。以下では、最初にRFパフォーマンスデバッグの基本コンセプトと実際のアプリケーションを紹介し、一定の基礎知識を得た上で、それらの問題をいかに解決すべきかについて説明します。 ノイズ干渉の原因 いわゆるノイズとは、システム自体が不要な信号を生成することを指しますが、これによりパフォーマンスに影響を与えることをノイズと呼ぶこともあります。以下、システム内で考えられるノイズの発生源とソリューションを簡単にご紹介します。 まず、ノイズの発生源や漏れを元にアンテナがノイズを受信する場所を測定する必要があります。これは放射線(Radiation)で検索可能です。下の図は、近接場高周波プローブ(Near Field Probe)を示したもので、プローブがノイズの漏れや発生源に接近すると、周波数帯域の相対的なエネルギー変化をスペクトラムアナライザーで見ることができます。 近接場高周波プローブ(左上の写真):高周波プローブの外観構造は、通常円形または棒状です。円形構造にはさまざまなサイズがあり、測定エリアのサイズと異なる周波数のエネルギー強度に影響を与え、通常広いエリアでの迅速なノイズ検索に使用します。棒状のプローブは、基板の配線や部品のピンなどの狭い場所に直接接触でき、狭い範囲におけるノイズの発生源を確認する場合に使用します。 測定セットアップ(右上の写真):通常スペクトラムアナライザーは高周波プローブで操作できますが、低ノイズアンプ(LNA)を追加すると、ノイズエネルギーが増幅され、スペクトラムアナライザで表示されるノイズがより明確になります。 ノイズ干渉解決の方向性 通常、ノイズに対処するための2つの主な方向性は、PCB回路と構造の設計ですが、PCB回路は比較的複雑で放射源となる電子部品が多く、物理的な線の接触や高周波結合(Coupling)によって製品内部でノイズが拡散します。 [...]

タブレットPCの評価 ー バッテリーの寿命と充電の比較編

Allion Labs/Cache Her 2010年にアップルが発表したiPadは従来のキーボードやマウスを使って操作する一般的なパソコンに対し、マルチタッチスクリーンといった新たな操作方法を搭載していました。その革新的な操作方法はアップルだけでなくマイクロソフト、アマゾン、サムスン、ASUSなどのメーカーでも採用され、タブレット業界に大きな変革をもたらしました。 2012~2018年間でタブレットPCは徐々に広がっていき、ほとんどの人が認知しているものとなりました。タブレットPCは本体価格が安いことを理由に年齢問わず愛されていますが、それだけでなくタブレットPCの最大の魅力である操作が簡単なことやインターフェースがわかりやすいということ、操作方法とワイヤレスネットワークの使い方さえわかればパソコンとほぼ同じ作業できることも大きな利点でしょう。しかし、ユーザーはタブレットPCをどのようにして選ぶのが良いのでしょうか。そこでアリオンは様々なタブレット製品に関したテストを行い、5つの機能性指標をもとにまとめました: バッテリーの寿命と充電の比較 無線LANの性能検証 スクリーン性能検証 ユーザー体験 アプリケーション性能検証 この記事では「バッテリーの寿命と充電」をテーマとし、写真の5つあるタブレットPCについてそれぞれ比較と分析を行い、その結果を以下に記しました。 テスト結果 まずバッテリーの寿命について見てみましょう。バッテリーの寿命を計算する方法としてはバッテリーが100%から0%になるまでの時間を計算します。解像度は最大にした状態でYouTubeを再生し、明るさと音量はそれぞれ50%に設定します。これはバッテリーの寿命というのがバッテリーの容量に直接関わってくるためです。そして測定結果は次の表の通りとなりました。 全体のバッテリーの寿命としてはA社のモジュールAが2.45時間/per 1000 [...]