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フィットネス機器がWiFiに繋がらない!フィットネス周辺製品に潜在的なリクスとは?

Allion Labs  「最近運動はしていますか。毎日何キロ走っていますか。ジム通っていますか。」など、このフレーズは日常においてもよく耳にする言葉です。今この画面を見ているあなたにとっても日々の運動は無視できないものですよね。現代人は毎日の仕事により生活リズムもなかなか安定しません。ただそんな中でも毎年健康やフィットネスを重視する人が増え続けているのも事実です。近年ではただ根気強く運動し、健康を維持する目的以外にも、各AIoT技術やスマートウェアの技術を通して各運動データや個人の身体データを測定、記録などを行えるものが主流になりつつあります。それは革新的な当人が自分のビッグデータの管理、分析をし、自分の運動データを可視化できるといったものです。 ビジネスチャンスが無限のフィットネス市場 Research Diveが発表した世界のオンライン/バーチャルフィットネス市場の分析結果によると、2021年の世界のオンライン/バーチャルフィットネス市場の規模は107.10億ドルまで昇り、今後年平均成長率は34.6%まで成長すると予想されております。また2031年までに世界のオンライン/バーチャルフィットネス市場は驚きの2043億594万ドルになると予想されています。 こんなにもビジネスチャンスが無限である市場から考えるに各スポーツ機器メーカーがAIoT技術を自社製品に導入し続けることは間違いないでしょう。またそれぞれ運動データを活用し、クラウドサーバーから専門的なAPPを組み合わせれば、ユーザー本人によりわかりやすいグラフでの報告分析を提供することができるようになり、自分の運動データと健康分析を明確に理解することができます。 フィットネス製品は多種多様でその種類は大きさとともに非常に幅広く、具体的にはスポーツバンド、スマートウォッチ、トレッドミル、フィットネスバイクなどがあります。しかしフィットネストレーナーのオンラインレッスンに参加したり、カメラを通して動作を確認する場合に、たとえ同じ製品であっても、使用状況や環境(室内や屋外)によって、スポーツデータの通信状況、アプリと携帯電話の互換性などが大きく異なります。そのためメーカーは製品発売前に品質チェックを十分にできなければ、製品が消費者の手に渡り製品を使用する際に大きな問題を抱える可能性が高くなってしまいます。 フィットネス製品のよくある問題とその事例について アリオンは長年にわたりフィットネス産業を研究対象とし、実際ユーザーはどのようなクレームや意見のフィードバックを寄せているのか分析しました。その中でも最もよく発生する電子関連の問題は主に以下の通りです: Wi-Fiがワイヤレスの基地局に繋がらない Wi-Fi 2.4G/5Gの切り替えに関する問題 オンライン授業中に映像や音声に遅延が発生する Bluetooth接続時、音楽の再生状況が格段に悪くなる [...]

数多あるスマートテレビのWi-Fi接続問題、どう解決すべき?

Allion Labs / Franck Chen スマートテレビのネットワーク接続機能の重要性 スマートテレビは、ウェブブラウジング、オンラインゲームプラットフォーム、動画配信などのサービス以外にも、Googleアシスタント、Alexaなどのビルトイン音声アシスタントを介して、ユーザーと対話することもできます。また、自宅のスマート家電を制御するスマートホームのハブとして使うこともできます。 スマートテレビがこうした機能を実行するにあたり、不可欠なのは「ネットワーク接続」機能であり、特に最近ではほとんどのユーザーが「Wi-Fi」を使用して接続しています。つまり、Wi-Fi接続とは、スマートテレビの脳と神経ネットワークのようなものです。この機能が不安定だったり問題があったりすると、ユーザーは、テレビメーカーが打ち出しているスマートテレビの「スマート」な能力に大きな疑問符を付けるでしょう。 スマートテレビWi-Fi接続問題とは 前述した様に、今日のスマートテレビは、更に多くのアプリケーション機能とデバイス接続をサポートしていますが、環境内でのワイヤレス干渉も増えてきており、様々な要素が組み合わさって何千もの問題が生じています。 メーカーが製品の開発やテスト中に、様々な使用シナリオや環境的干渉、デバイス接続の多様性に対する想定が不十分な場合、次の厄介な2つの問題に直面しやすくなります。 1. 製品がリリースされる前に、隠れている深刻な問題を発見することができず、その結果、ユーザーがクレームを言ったり悪いレビューをつけてしまう 2. ユーザーからクレームを受けた後、問題を再現できず、長期間問題を解決できない [...]

2.4GHzの共存問題はワイヤレスマウスに影響を与えるか?

Allion Labs/Allen Liao   キーボードやマウス等のワイヤレスデバイスは、PCやゲームなどを利用するうえで、日常生活に欠かせないものとなっています。これらのワイヤレスデバイスは、通常Bluetoothまたは2.4GHzの無線技術を使用してワイヤレス操作を実現しています。 これらのワイヤレス通信は必要不可欠な技術である一方、ユーザーが不便と感じる場面もあります。例えば、ビジネス環境において、ユーザーが複数のコンピューターを一つのBluetooth®マウスで操作したい場合、マウス自体に、接続したいコンピューターを自由に指定できる機能が存在しないため、複数のコンピューターを制御するには、使わないコンピューターのBluetoothを一旦オフにするなど、いくつかの作業が必要でした。 このような負担を軽減するため、メーカーはデュアルモードワイヤレスマウスを販売しています。デュアルモードワイヤレスマウスは、Bluetoothと2.4GHzの無線の両方をサポートし、2.4GHzの無線はPC側ではUSBドングルを使用して接続します。マウス側のスイッチでBluetoothモードとドングルモードを自由に切り替えることができるため、簡単に2つのコンピューター間での接続を切り替えることが可能です。 利用されるもう1つの分野は、昨今非常に人気のあるeスポーツ業界です。eスポーツでは、非常に高いマウス感度と応答速度を必要とします。Bluetoothを接続に使用すると、求められる伝送スピードをほとんど満たすことができません。その理由は、USB HID仕様を通じたBluetooth®デバイスの反応が悪いためです。そのため、eスポーツ用のマウスでは、メーカーが独自に開発した高速ワイヤレス技術を使用することで、ユーザーのニーズを十分に満たすワイヤレスマウスを実現しています。独自開発の技術を使用しているため、コンピューター側ではUSBドングルを使用します。 図2:市販されているeスポーツ用マウスは、ドングルで高速伝送を実現   2.4GHzワイヤレスの共存がワイヤレスマウスに与える影響は 以前、共存状況下においてワイヤレスキーボードに発生し得る問題についてご説明しました(Bluetooth®キーボード性能検証と分析を参照)。今回は、ワイヤレスマウスの共存パフォーマンスについて説明します。オフィス環境であろうとeスポーツの大会であろうと、環境全体は様々なワイヤレスデバイスによって干渉を受けてしまいます。アリオンは豊富なワイヤレステストの経験に基づいて、2.4GHzワイヤレスの共存がワイヤレスマウスに与える影響を以下の様に要約しました。 マウスカーソルの移動中にラグが生じる マウス操作が全く機能しなくなる [...]

IoTアプリケーションの情報セキュリティリスク そのスマートデバイス、本当に安全?

IoTは生活を利便性にしてくれる一方で、セキュリティ面では数多くのリスクを孕んでいます。セキュリティ問題に対し完全な対策を取るのは、製品開発者であっても困難を極めており、近年ではIoTデバイスに対するサイバー攻撃や、情報セキュリティの落とし穴といった問題が続出しています。 「知らない」では済まされない? IoTデバイスのリスク IoTデバイスが遭遇するリスクとはどのようなものでしょうか。例えば、映画の中でハッカーがシステムに侵入して情報を不正に入手するような光景は、現実にも起こり得ることです。デバイスのセキュリティが万全でなければ、攻撃者はネットワークのパスワードを入手してデータを盗み取り、仮定内のIoTデバイスさえも操作できてしまいます。近年普及しているスマートロックやホームセキュリティが攻撃を受ければ、深刻な事態に陥ることでしょう。 次の映像をご覧ください。 この映像からも分かるように、デバイスにパスワードが設定されていても、単純なパスワードであれば数秒で解読されてしまいます。 IoT時代では、どんな無線デバイスでもハッキングされるおそれがあります。スマートロックやホームセキュリティだけでなく、ネットワークカメラ、IoV、無線オーディオ、Mesh APやNASなども攻撃者の標的になり得るのです。 Wi-Fi製品の安全性検証 製品のセキュリティを強化 アリオンは2004年から無線検証の分野で実績を重ねてきました。Wi-Fi Alliance公認の試験機関として、Wi-Fi認証試験や無線デバイスの問題を全面的に解決するとともに、IoTデバイスのセキュリティ保護を強化し、潜在リスクの検出・製品の安全性向上をお手伝いしています。 もはやIoT化は必然的な流れとなっています。様々な業界で技術的なイノベーションやブレークスルーが追求される一方で、メーカー側は慎重にセキュリティ問題に向き合い、リスク管理を行う必要があります。セキュリティ上の懸念点を払拭した上で完成したIoT製品は、ユーザーに便利で安全なスマート空間を提供できることでしょう。 [...]

アリオンのメッシュAP実測レポート―メッシュネットワーク構築ガイド

世の中にあるメッシュWi-Fiの広告ではどれも、ネットワークカバレッジを向上させてネットワーク信号の強度を高めることができる、と謳っています。そのため多くのユーザーは、機器さえ購入すればシームレスに高速ネットワークを利用できると考えてしまいますが、やってみるとなかなかそうはいかず、ネットワーク信号は、広告がうたっているようなデッドスポットがなくずっと途切れないものにはなりません。それでは、広告に偽りや誇張があるのでしょうか。 必ずしもそうとは言えません。メッシュWi-Fiが効果を最大に発揮する鍵は、メインルーター(ホスト)と各アクセスポイント(以下AP)間の距離とレイアウト設計にあるからです。しかし、多くのメーカーはどのようにAPのレイアウトをデザインすればいいか、普通は教えてくれません。そこで、アリオンの専門家チームが第三者試験機関として市場でメジャーな3種類のメッシュAPを対象に試験を実施し、メッシュAPを構築するコツを説明します。 業界初 誰も教えてくれなかった構築のコツを伝授! レッスン1 電波の死角に配置すれば、すべての問題が解決できるか? 「室内の信号が弱い場所にAPを置けばネットワーク遅延がなくなり、より多くの人が同時に使用できるようになる?」 多くのユーザーは、信号が弱い場所にAPを置きさえすれば、信号範囲や伝送速度などの問題を解決できると考えています。しかし、メッシュAPの性能を左右する要素は、レイアウト設計のほかにも、エリア内の家具材質と設置場所、同じ周波数帯を使用している生活家電などが考えられます。メッシュAPの性能を十分に引き出し、複数階に広くまたがるようなエリアで多くのユーザーに安定したネットワークを提供するには、このような要因を考慮する必要があるのです。 【アリオンのテストレポート】 試験環境:5人のユーザーが同時にライブストリーミングする状況をシミュレートし、APを死角に設置した時の効果を検証 アリオンは、市場でメジャーな3種類のメッシュAPを用いて検証を行いました。その結果、APを死角に配置しても1~2名のユーザーにしかネットワークを提供できていなかったことが分かりました。 図1:各製品のスループット値(以下T-put値) ライブストリーミングを同時に5人で使用する場合、90Mbps程度のT-put値が理想的です。しかし、試験を行った結果、すべての機種でT-put値が低く、特にブランドBは5.14 Mbpsしか出ていませんでした。 メッシュWi-Fiを信号の死角に配置しても、必ずしも全体的なネットワークのスピードとカバー範囲の増強にはつながりません。考えるべきなのは、いかにユーザーの要望にあったメッシュAPを選び、ホストとその他のAP間との最適距離を探し出すか、エリア全体の設計を行うかなのです。 レッスン2 どうやって最適なメッシュAPを選び出すか? メッシュAPのパフォーマンスはエリアの状況によって異なるとはいえ、市場で販売されているメッシュAPの性能も同じというわけではありません。実測してみると、各APの最も遠い使用可能距離(メートル)に違いがありました。 [...]

現実社会にある要因でスマートデバイスを検証しよう

IHSマークイットの調査によると、IoTデバイスの将来的な総数は、2017年の270億台から年間平均12%増加し続け、2030年には1250億台に達すると予想されています。無数のデバイスがインターネットに接続されることで、一部の無線チャンネルにアクセスが集中して接続上の問題が起きてしまい、結果的にユーザーエクスペリエンスの悪化へと繋がることが懸念されています。 従来の1対1形式の通信と異なり、IoTデバイスは1対Many形式の通信形態を取ります。IoTデバイスの性能は3つの要素に左右されます。製品そのものの性能、ネットワーク接続性、そしてユーザー環境/行動です。このため、製品を市場で販売する前に、これらの検証を行う新たな必要に迫られています。この記事では、現実社会にある要因を認識することで、ワイヤレス接続問題を解決するために使用されるIoTデバイス検証手法「ヒートマップ分析」の利用方法について説明します。 ユーザーがよく遭遇する一般的な接続問題を次で解説します。   1. 不安定な接続性 デバイスとデバイス(あるいはデバイスとAP)の距離と家庭内などの装飾物は、信号品質に影響を与える大きな要因です。例えば、リビングではWi-Fiアンテナがすべて表示されている状態なのに、ベッドルームでは1本しか立っていない、といったことがあります。無線信号は建築物のドアや壁面、その他構造物によって容易に状態が変化します。 2. 通信遅延問題 もう一つは、通信の待ち時間に関する通信遅延問題です。スマートフォンのアンテナ表示が全て立っている場合でも、ネットワークの寸断などが見られることがあります。通信遅延は、同じ空間で共存する信号(Wi-FiやZigbee、Threadなど)によって発生します。 3. ローミングキャパシティ不足 無線APの対応範囲には限りがあるので、接続デバイスは移動時の接続を維持するためにAPをローミングする必要があります。しかし、デバイスが様々なAPの中でスイッチングしていくことで、通信遅延や寸断などが発生することがあります。例えば、ロボット掃除機がキッチンの清掃からダイニングルームの清掃へと移行中(AP AからAP Bへとローミング中)にコマンドの送受信ができない、といったことが時折見られます。このような場合、掃除機はネットワークに再接続する必要があるため、ユーザー側の手間がかかってしまいます。 [...]

スマートフォンのWi-Fi通信性能に関する分析試験

スマートフォンには多彩な機能が搭載されています。アリオンでは以前実施した試験内容 (ディスプレイ、カメラ、オーディオ、タッチパネル)に加えて、スマートフォンのWi-Fi性能評価を提供しています。Wi-Fi性能評価では、ラボ内にある電波暗室で試験を実施するほか、オフィスや家庭環境といった、普段わたしたちが実際に暮らす空間をシミュレートした環境下を構築し、その環境を通してユーザーが利用する際の行動により適した試験を実施しています。 実際の生活の中で、製品とルーターの間にある距離間や、製品が利用される状況は様々です。無線ルーターとの距離間は、Wi-Fi信号伝送に影響を及ぼし、また信号強度も伝送性能に影響を及ぼします。 距離による影響を確認するほか、様々な無線チャネルと無線モード(802.11)を組み合わせた確認も必要があります。試験結果のご提出により、お客様はアンテナ設計やファームウェア調整のための参考とする根拠となります。今回は、アリオンのWi-Fi伝送性能評価の一部をご紹介いたします。 1. レート v sレンジ 減衰器を使用してアクセスポイントの信号強度を減衰させたり、被試験デバイスとテスト機器の距離を変更したりすることで、距離による様々なWi-Fi伝送性能をシミュレーション測定します。 –チャネルスイープ 無線モードを固定した条件の下、様々な無線チャネルを使用して伝送試験を行います。アリオンでは高、中、低の3つのチャネルで測定しています。例えば、2.4Gにはチャネル 1、6、11と5Gには64、149、161を採用しています。この項目を実施することでチャネル毎の伝達性能のパフォーマンスと、その違いを理解することができます。 下の図は802.11nモードを使用した際の、異なるチャネルでの差異を示しています。X軸は減衰値、Y軸は伝達性能を表しています。 チャネル1では、緑色のラインのスマートフォン(Phone1)が50dBのときに、シグナルが消失しています。ほかの2台のスマートフォンは‐60dBで伝送率がなくなっているため、緑色のラインのスマートフォンは比較的伝送距離が短いことがわかります。 青色のラインのスマートフォン(Phone2)は、チャネル1とチャネル6のパフォーマンスがどちらも紫色のスマートフォン(Phone3)に近く、チャネル11のパフォーマンスのみが比較的悪いことを表しています。 この項目を実行することで、チャネル毎でのスマートフォンの伝送速度と全体のパフォーマンスを観察することができました。 [...]