Allion Labs 

インターネット時代において、膨大なデータ処理と世界数十億人が利用するインターネットサービスにより、サーバーは重要な役割を果たしています。2023年のサーバー市場は、ハイブリッドワークが新しい働き方として登場してからも、依然としてクラウドデータセンター事業者の需要が顕著です。Google、Amazon、Microsoftなどのクラウドサービスは、正確で安定したサービスパフォーマンスを実現するために、高速で適切に設計された大容量のサーバーを必要としています。この様に、サーバーの応用範囲は非常に広く、多くの人々のインターネット利用に関係しているため、ネットワークサービスがあるところにはサーバー構築のニーズが多くあり、いかにサーバーを安定して運用するかが重要な課題となっています。

例:

  • Facebookは、北極圏から100キロメートルしか離れておらず、冬の平均気温がマイナス20度に達するスウェーデンのとある場所にデータセンターを建設しました。
  • Microsoftは、スコットランドのオークニー諸島沿岸付近の水域に、潜水艦に似たデータセンターを展開しています。
  • eBayは、平均気温が38度を超えるアメリカの・フェニックスの砂漠に、20年間使用するデータセンターを建設しました。

現在知られているデータセンターは、極地気候、砂漠地帯、海洋水域に建設されています。高温の環境ではサーバーの放熱効率が低下し、運用が低下する可能性があります。また、乾燥しすぎた環境では電子機器に静電気がたまりやすく、湿度が高いと電子部品が腐食する可能性があります。長期的な観点から見れば、こうした問題がより深刻な摩耗や故障を引き起こす可能性があり、高額の投資コストで無駄が多くなるだけでなく、管理の面で多くの問題を引き起こすことになります。

研究によると、データセンターの理想的な温度の範囲は22℃〜23℃で、できるだけ35℃を超えないように、相対湿度の範囲は40%〜60%の間で保つ必要があります。いかにして安定した作業効率と温度・湿度の最適なバランスを得るかは、厳密かつ大量のテストが必要とし、データに基づいて調整し、包括的なサーバーシステムを完成させることで、完全な性能と寿命を発揮することができます。

したがって、サーバーが様々な温度・湿度環境の気候条件下で動作するかや、作業状態で正常で安定した高効率動作を維持するために良好な冷却システムがあるかが、考慮しなければならない問題となっています。

Facebook、Microsoft、Googleなど、ほぼ全世界のユーザーをカバーしている企業のデータセンターにある1台のサーバーに、平均数百から数千人のユーザーが同時に接続しています。環境の温度や湿度の問題でサーバーがダウンして動作しなくなった場合、その影響は全世界の個人ユーザーや企業に及び、損失は計り知れません。

そこで、アリオンは65KWのウォークインチャンバー( Walk-in Chamber)を設置し、サーバーの信頼性、温度、湿度に対するテストを実施することができます。

65KW ウォークインチャンバー[高重量積載、大容量収納、高い放熱性能を備えています]

アリオンにある65KW ウォークインチャンバーは、過去のサーバーテストの経験に基づき、様々な市場のニーズに対応できるように構築されており、3つの48Uラックを同時に収容してテストできるだけでなく、装置には良好な風の循環設計があり、高い放熱量のサーバーを処理することができます。さらに、様々なテスト電圧に合わせてカスタマイズ可能です。

 基本情報 

高重量積載:底盤は2,000kgの重量を積むことができます。

大容量収納ドアの高さ270cm、内箱のサイズ254cm(W)* 300cm(H)* 300cm(D)(1〜3ラック)

高い放熱性能65KW(サーバー内の多くあるラック全体に対する熱放散に対応できます)

多様なテスト電圧110V〜480Vなどの三相または単相電圧を提供します。

湿度を同時に制御可能:温度-40℃~+90℃ / 湿度20~95%RH

 対応可能なテスト項目 

  1. High Temperature Operation/Storage Test
  2. Low Temperature Operation/Storage Test
  3. Thermal Cycling Operation/Storage Test
  4. Temperature & Humidity Operation/Storage Test

事例共有

 CASE 1 :A社サーバー[製品性能評価] 

様々な温度・湿度の環境で、サーバーの冷却性能、各コンポーネントの性能と温度を評価します。

  • 冷却性能:ファンの回転速度とCPU温度表示の関係。
  • 性能 :  HDD Read/Write Speed、CPU/ Disk/ Memory/ Network Function
  • 温度:Thermal couple

 CASE 2 :B社サーバー[テスト製品の安定性]

サーバーが正常に動作している状態で、様々な温度と湿度の環境変化が性能に影響を与えたり、異常状態が発生して誤作動を起こしたりして、性能が低下する可能性があるかをシミュレーションし、異常状態から復旧可能かどうかを評価します。

例:復旧可能な例として、SSDの異常が原因で正常に起動できない場合、再インストールすることで復旧します。

 CASE 3 :C社サーバー[お客様の製品最適化をサポート]

3か月にわたり、安定かつ制御可能な温度環境を提供し、お客様がサーバー内で高温にある場所を探し出すお手伝いをし、それらに対して熱最適化ソリューションを提供します(導熱経路、風道カバー設計やコンポーネントの温度調整を含む)。リモートでの共同作業やソフトウェア・ハ​​ードウェアのトラブルシューティングを通じて、お客様と一緒にリアルタイムで問題を解決します。

その期間中に、詳細な調査、ファンの故障、代替材料がサーバーの温度変化に影響するかテストを実施してデータ解析を行い、より細かい調整を実施します。

ハードウェア故障トラブルシューティングをオンラインで行い、放熱効率を向上させます。エンジニアが現場でファンカバーの加工デザイン変更を実施します。

サーバー検証ならアリオンにお任せ!

サーバーテスト用のチャンバーについて、既に設置している65KWのチャンバーの他にも、52U向けの40KWを将来設置する予定です。また、低温・低湿度の特殊条件に対して、20KWのサーバーチャンバーも設置しており、お客様の多様なテストニーズに対応可能です。

アリオンは、サーバー分野で多様なテスト経験、専門的なテスト能力、カスタマイズ可能なテストサービスを提供しており、様々な温度・湿度の環境下で、サーバーが突発的または定常的な問題を引き起こす可能性を特定し、全体のプロセスを改善するお手伝いをしています。

関連の検証テストサービスについてより詳しい情報をお求めの場合は、アリオンのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

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