
車載機試験AIプラットフォーム
アリオンの車載機試験AIプラットフォームは、人間の動作をシミュレートするロボットアームと、ロボットアームを制御したり、収集したデータを分析したりするソフトウェアシステムから構成されます。
お問い合わせ近年主要な自動車メーカーは、新世代の車載インフォテインメントシステムを次々と発表しており、スマートフォンとの連携で、いつものアプリが車でつかえるなど、より充実したカーライフが楽しめるようになってきました。しかし、Bluetooth接続や互換性の問題が発生することも多々あり、そのような問題が発生すると、ドライバーはイライラしたり、さらには問題に気を取られて、事故を起こしてしまう可能性もあります。
アリオンが選ばれる理由
アリオンは長年のIVI関連検証とノウハウを活用し、顧客価値を最大化してまいります。
アリオンは以下の5つのテスト項目を構築しました。
- OOBE(Open of Box Experience)テスト:車載機と携帯端末のペアリング初期設定と接続
- Bluetooth機能テスト:ハンズフリー電話機能、オーディオのストリーミング機能、メッセージの処理など
- ユーザーシナリオテスト:アリオンで蓄積してきた100以上のユーザーシナリオの活用により、潜在的な問題点を発見
- Bluetooth互換性テスト:iOS /Android OSや搭載SoC、通信キャリアなど、異なる環境に対しご要望の検証試験を提供可能
- ストレステスト:長時間にわたる複数機能の同時操作、同時実行や各種接続インターフェースの接続/切断の繰り返し
プラットフォームではこれらのテストカテゴリーを基に、約千以上のテスト項目を実施可能で、最終的には数万以上のテストステップに達します。またPassおよびFailの項目についても確認可能です。
アリオンの実際の経験から、AIプラットフォームと手動によるテストで同じプロジェクトを実行した場合の時間を比較してみましょう。
手動によるテストの場合は人間の労働時間の制限から、約15日の作業日数が必要となります。一方、AIプラットフォームは自動化作業で24時間連続稼働が可能なため、約7営業日でテストプロジェクトを完了させることができます。

AIプラットフォームの特徴について
ロボットアームシステムには以下のものが含まれています。
【ハードウェア関連】 | ロボットアームシステム | 人間の指を再現したロボット指 | 画像認識カメラ |
特徴 | 安定したロボットアームは、車種に応じて調整可能なブラケットを組み合わせ、さまざまな距離や角度、車内スペースを考慮することで、最適な測定を実現します。 | ロボットアームで人間の手による操作をシミュレーションして、タップやスワイプ、その他カスタマイズされたアクションを実行します。
|
ロボットアームに搭載されたカメラによって撮影されたアイコンは、自社開発の画像認識アルゴリズムが自動的に判断し、ロボットアームを駆動して所望の動作を行います。例えば、音楽を再生したり、電話の着信を認識したりすることができます。 |

ソフトウェアシステムには以下のシステムを備えております。
【ソフトウェア関連】 | テストプラットフォーム用「Smart Wizard」 | ロボットアーム制御および画像認識システム | スマートフォン制御システム | 音声分析システム | Log/レポートシステム |
特徴 | AIプラットフォームには「Smart Wizard」という設定をアシストする機能が提供されています。
例えば、車種によってBluetooth接続方法が異なっていても、Smart Wizardを使えば簡単に設定できます。 2つの車種でスマートフォンをBluetoothでIVI機器に接続して音楽を再生する手順が異なっている場合、テストするエンジニアはそれぞれの車のIVI機器で1度初期設定を行うだけで、2回目以降の接続では手動による再設定は不要です。接続手順の記録があれば、自動的に動作可能です。 |
ロボットアームに搭載されたカメラはアイコンを読み取って認識しています。
読み取った画像データをクラウドに送信し、プラットフォームで保存されている画像と比較しながらデータ解析します。 そのときにソフトウェアがロボットアームを駆動して、人間の目と指をシミュレートした動作を同時に行います。 |
アリオンは数十種類以上のスマートフォン向け自動実行コマンドを開発しました。 これによりスマートフォンを手動で操作しなくても、AIプラットフォームを通じて、iOSあるいはAndroidを搭載しているさまざまなスマートフォンを制御しIVI機器とのペアリング、電話の着信・発信、音楽の再生などの操作が可能です。 | アリオンが独自開発した音声分析システムにより、長時間音楽を再生しながら、音楽の声紋からノイズあるいは音切れを自動的に判定できます。 | テスト中に行われたすべてのログをクラウドに送信します。これらのログデータを、分析することで、試験の合格または不合格の要因を見つけることができます。 |

なぜAIでないといけないのか?

- 高効率、高精度:人間による手動のテストでも、83%程度の精度を達成することはできますが、体調や疲労によってこの精度は劣化してしまいます。特に、テストが長時間に及ぶと微細な問題を見逃しがちです。しかし、ロボットは疲労することがないため、常に99%かそれ以上の精度を維持することができます。
- 定性的、定量的、再現性:アリオンのAI自動テストソリューションは、ロボットアームと視覚/聴覚認識機能を組み合わせることにより、毎回のテストに一貫性を持たせ、正確に行うことが可能です。これにより、手動テストによるエラーを大幅に削減し、テスト品質がより安定し、カギとなる車載Bluetoothパフォーマンス問題を再現できます。
- 24時間途切れずテスト:人間は休憩が必要ですが、ロボットは24時間連続稼働できます。人間の作業と比較すると、アリオンのAIスマート検証はテスト時間を2〜3倍節約できます。
- ビッグデータの収集分析:エラー率が最も高いテスト項目、IVI製品とスマートフォンの組み合わせ等、ビッグデータを収集してテスト結果を分析し、後続のテスト計画を調整します。
車載機試験AIプラットフォーム関連サービスについてご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
アリオン株式会社 お問い合わせ窓口:service@allion.co.jp