前の記事では、OCP関連の原因やテスト項目について紹介しました。読者の皆さんは、OCP関連の検証項目について大まかに理解されたと思います。OCP 1.0aコンプライアンステストは、「OCP Cloud/Datacenter SSD Specification 1.0a」に基づいています。サーバーの需要増加に伴い、需要に応じて標準化規格がバージョンアップし、当然ハードウェアの交換入れ替えも行われたことで、元々の1.0aバージョンが徐々に使用できなくなってきたため、2.0バージョンがリリースされました。

前述した通り、2.0バージョンは市場ニーズを満たすことと、将来のイノベーションに向けた準備を目的としているため、OCP 2.0はOCP 1.0aを基礎として改善修正されています。では、2.0バージョンと従来の1.0aバージョンにはどのような違いや変更があるのでしょうか?以下では、仕様書で言及されたいくつかの重要項目を、順を追って比較分析します。

 1. NVM Express要件(NVM Express Requirements)

ここでは主にNVMe仕様に焦点を当てます。OCP SSD仕様は主にNVMe仕様を基に開発され、サーバーの運用機能が追加されています。OCP 1.0aと2.0の重要な違いを以下の表にまとめました。NVMe仕様が従来の1.4から1.4bに変更されただけでなく、サーバーの応用要件の関連項目が追加されています。OCP 2.0では、ベンダーが規定する必須でないフィールドにも指定要件が追加されていることから、OCP 2.0 は、NVMe Express要件で以前不足していた部分を補っていることが分かります。

 2.PCIe要件(PCIe Requirements)

ここではPCIe仕様要件に焦点を当てます。NVMe SSDの基盤は主にPCIeを介して通信するため、OCP仕様もその要件を定義しています。基本的にPCIeの基盤は大きく変更されておらず、PCIe要件については変更が多くありません。以下、OCP 1.0aと2.0の主な違いです。

 

 

 3. 信頼性(Reliability)

ここでは信頼性に焦点を当てます。一般的な信頼性要件だけでなく、SSDがサーバ環境で長時間使用されることから、OCPは温度と電源のオン/オフの信頼性要件に特に注意を払っています。以下、OCP 1.0aと2.0の主な差を表しています。

 

 

 4. 耐久性(Endurance)

ここでは耐久性に焦点を当てます。サーバーは長時間稼働して高速アクセスが継続的に発生する特性があるため、OCPは耐久性についても定義しています。主に、設備が寿命(End of Life)に達した場合、データの整合性を確保するために、ある程度の冗長性と可読性が必要です。以下は、OCP 1.0aと2.0の主な違いです。

 

 

アリオンが提供できること

本記事で、OCPクラウド/データセンターSSD要件の1.0aと2.0の前半部分の項目を比較したところ、NVMe要件の部分で最も多くの変更があったことが分かりました。OCP 2.0は、1.0aの不十分な部分を補強するために、定義を追加してサーバー環境のニーズに対応するようにしています。将来、OCP 2.0をサポートするSSDがサーバーメーカーからより多くの支持を得て、大量にサーバーホストに展開されることになるでしょう。そのために、関連するテストが必要不可欠となっています。

サーバーの完全なテスト環境が整っているアリオンは、OCP SSDコンプライアンスの一致性検証にも積極的に取り組んでおり、OCPコンプライアンスに関連するテスト機器と、対応するテストスクリプトを導入する予定です。アリオンの専門的なテスト検証とソリューションを通じて、お客様の製品に隠れている問題を早期に発見することができます。発見した問題は、将来の製品改善や更新に向けた重要な根拠としても活用することができます。

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