完璧に見える多機能USBに潜むさまざまなリスク

ノートパソコンを選ぶ時、よく使用するポートが備わっているかも確認していますか?

中でも巷に広く普及しているUSBポートは、プラグアンドプレイの機能を備え、コンピュータ周辺機器の拡張性が向上しています。しかし、新しい規格やテクノロジーの進化に伴い、潜在的な問題が徐々に明らかになっています。

製品に問題や潜在的なリスクが発生するのを防ぎ、製品品質を大幅に向上させ、ブランドに対する消費者の信頼と最高のユーザーエクスペリエンスを獲得するために、アリオンはカスタマイズ可能なソリューションを提供することができます。

USBポートには、以下のさまざまな機能が備わっています。

1. データ転送

2. 充電機能に広く使用

自動車やバイクには、デバイス(スマートフォン、カメラなど)を充電するためのUSBポートが搭載されています。

図:バイクのUSB充電ポートのイメージ

3. 重たいポータブルバッテリーを持ち歩く手間を省く

この記事ではノートパソコンを例に挙げ、USBポートを充電機能として使用する際の潜在的なリスクについて探ります。

ノートパソコンは薄くて軽く持ち運びが可能で、カフェでのプレゼンテーションや、ビデオ編集、オンラインゲーム、映画鑑賞に非常に便利です。現在、スリープモードまたはシャットダウンモードでも、USBポートを利用してデバイスを充電できるノートパソコンが市場で増えてきています。

図:ノートパソコンのUSBポート充電

USBポートに生じる潜在的なリスク

USBポートによる電力供給を開発する過程で、関連する設計仕様に従わない場合、充電速度が遅くなったり、更には電源モジュールが焼損することもあります。デバイスの充電に十分な電圧と電流を供給する他に、システムがスリープモードまたはシャットダウンモードでのUSBポート充電を使用するかどうかを、BIOSメニューで設定することができます。

しかし、この機能を無効にしたにもかかわらず、USBポートが電力を供給し続けてしまう事例が発生することもあります。

ノートパソコンがスリープモードまたはシャットダウンモードであっても、USBポートを利用してデバイスを充電できますが、同時にノートパソコンの内部バッテリーの電力も消耗し続けます。製品開発の過程で電力供給の臨界点を制限していない場合、一定の時間が経過すると、内部バッテリーが完全に放電しノートパソコンが起動できなくなる可能性があるため、エンドユーザーからのクレームにつながりかねない潜在的なリスクがあります

したがって、ノートパソコンが内部バッテリーからのみ電力を供給するモードでは、例えば、ノートパソコンのバッテリー残量が10%以上の場合、スリープモードまたはシャットダウンモードでUSBポートを利用してデバイスを充電することを許可し、バッテリー残量が10%未満の場合はUSBポートを利用したデバイスの充電機能を無効にするように設定するなど、電力供給の臨界点を設定する必要があります。

 アリオンが提供する効果的且つ迅速なソリューション 

アリオンは、USB充電ポートコントローラとUSB接続ポートの信号を測定することで、現在の充電モードや状態、そしてUSBポートでバッテリー電力に対する制限が実行されているかどうかを迅速に確認することができます。関連する問題が発見された場合、早期にエラーを防止するため、すぐにお客様に報告できます。信号測定の例は以下の図の通りです。

 事例共有 

お客様から提供されたノートパソコンの電源を切り、電源プラグを抜いて放置した後、マウスのLEDインジケータでノートパソコンのバッテリー電力がゼロになるまで消耗させました。その後お客様に対して、BIOSメニューで以下の設定に変更することを提案し、バッテリーモードでUSBポートが電力供給し続けたせいでバッテリーが切れてパソコンを起動できない状況を改善しました。

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