Category Archives: 技術ブログ

インテルによる高速信号インタフェース: Thunderboltの展望

Thunderboltの原型は、2009年にIntelからLight Peakの開発コードで高速転送技術として発表された。その後 2011年に正式にAppleの新MacBook ProにThunderbolt技術が搭載され、関係業界から新たな高速大きく注目された。しかし、注目された割には、ケーブルとコネクタが高価、サポートする周辺機器が少ない為、普及率は大きく伸びる事はなかった。   しかし2013年になって、Intelが推進するUltrabookのコンセプトが普及しコンピューター機器が軽薄、軽量の方向へ発展し、大容量なマルチメディア対応の高品質な映像、音声ファイルを転送するニーズが増え、高速転送技術を備えたThunderboltにとって、有利な要素が揃い始めた。Ultrabookの中でThunderboltが外部インタフェースとして位置付けられた事で、より多くの新世代製品、及び周辺機器が採用し市場での普及率も2013年下半期から大きく向上すると期待されている。加えて注目するべきなのは、Intelが最近さらに進んだ第二世代のThunderbolt技術規格を発表したことである。この新規格では20 Gbpsの双方向データ転送が可能で、4k画質の動画を録画と同時に表示できるだけでなく、現在のThunderbolt 1.0のケーブル、ストレージ及びモニター等周辺デバイスとも互換性がある。 技術面から見ると、ThunderboltはDisplay portにより高画質の画像インタフェースに対応し、PCIeのインタフェースを内部システムバスから外部へ引き出して、それぞれを同時に使う事が出来る。既存のPCIeインタフェース対応の各種製品は、Thunderbolt上で使うことが出来る。言い換えれば、Thunderbolt技術はグラフィックスプロセッサー、メモリー及びモニター等周辺部品の全てを単一のインタフェースに統合することができる。現行のその他システムバス装置、たとえばDVI、SATA、USBあるいはHDMIなどを置き換え、コンピューターあるいはノートブックコンピューターの外部接続の単一システムバスになることができるのである。これは異なるデバイス間の接続と互換性を高めるだけでなく、薄型化、軽量化のシステム設計のために自由度を上げる事につながる。 Thunderbolt対応機器を複数使用する場合には、上図のようにデイジーチェーンを使い接続が可能であり、1つのケーブル辺り6台まで接続可能であり、2チャンネル利用の場合には、最大12台まで拡張が可能となる。 光ファイバーケーブル(オプション)により、伝搬遅延の殆どない接続が可能である。 Thunderbolt技術を採用するマイクロソフトOS、x86システムのサーバー、コンピューター、モニターとノートブックコンピューターはますます増加し、関連システム支援、チップモジュールの登場はそれを加速するだろう。 現状のThunderbolt 1では双方向の10Gbpsの2チャンネルの伝送が可能であるが、今次世代のThunder2では20 [...]

ワイヤレスチャージングが開く新しい世界

カメラ、携帯電話やタブレットPCを充電する時に、その機器専用の充電器を見つけるのに手間取った経験はありませんか? 持っている充電器も、どの製品用だったか判らず、埃をかぶっているものも多いかもしれません。 電子機器のハードウェアとソフトウェアの技術革新が続いていたにも関わらず、メーカーは付属品、特にこの手間のかかる充電器を改善には熱心ではありませんでした。しかし、ワイヤレス充電の普及と規格統一により、ついに問題が解決できるかもしれません。 ワイヤレス充電は、特別な技術革新ではなく従来から存在した技術です。浴室で使用する電動歯ブラシや髭剃りなどでは使われてきました。ワイヤレス充電により、電気機器は充電端子やコネクタが無くなるので、水濡れによる漏電や故障を防ぐ事ができます。今日ではワイヤレス充電には様々な伝送方法があり、「磁気誘導」と「磁気共鳴」の2つが、安全性と技術の完成度から、主流になっています。以下に、これら二つの技術を紹介します。 磁気結合(Magnetic Induction) 磁気結合に、送信側と受信の両方の側にコイルが必要で、二つのコイルは磁気的に結合します。送信側コイルに交流電流を流し磁場を発生すると、受信コイルに電磁誘導で電流を発生します。この磁場の変化により電池への充電や、機器が必要なエネルギーを発生できます。この電磁誘導では、送受信デバイス間の距離に物理的な制限があり、5mm程度の短い距離ですら大きなエネルギー損失があります。また、磁気誘導で受信されなかったロス部分のエネルギーは熱に変わるため、周辺にある金属や、使用する機器の温度上昇を発生させる危険があります。   磁気共鳴(Magnetic Resonance) 磁気共鳴の理論は、電磁誘導において、送受信側双方が同じ共振周波数を用いる事で、高効率でエネルギーを送信できます。ただし、磁気共鳴を起すには、コイルの径、巻き数、距離などの要素を考慮した、ピンポイントの条件を実現する必要があります。ですから、磁気共鳴は、電磁誘導における条件の最適化と言い替える事ができます。 市場調査会社IHS iSuppliによれば、2012年には500万台以上の電子機器がワイヤレス充電機能されていて、2015 年には1億台を上回ると推定されています。ただし、ワイヤレス充電技術は、まだ統一された標準仕様を持っておらず、現在固有の技術を推進している団体や企業は、自分の方式の採用を望んでいますが、すべての分野での製品が使えるような統合された技術は未だに登場していません。ワイヤレス充電技術では、消費者向け家電製品、パソコン、車メーカのそれぞれが、自社方式に関連する特許を登録・保有しています。こうした特許を武器に、各方式を推進する団体の争いは続くと思われます。   [...]

スマートフォンとIVI(車載情報機器)をつなぐ通信技術規格MirrorLink

調査機関であるJuniper Researchの報告によると、将来世界中の自動車会社が搭載するIVIは増加し、2016年には、9200万台以上の車が、車中でインターネットや、スマートフォンのアプリも使用できるようになると言われている。様々な情報端末があふれる時代において、過去私たちがパソコン、テレビ、さらにスマートフォンを使って情報伝達してきたものがIVIにより情報が集結されるのである。 もはや車は単純な移動手段ではなく、多くの情報を統合し広く伝達する中心となり我々の生活に必須なものになるだろう。更にJuniper Researchの報告では、IVIと他の機器との接続を、確実 かつ有効にする為には、関連するスマートフォン、アプリケーション、コンテンツ及びIVIをつなぐ為の接続仕様、実装規格、そしてネットワーク接続機能の確認の為の試験認証が必要であり、それにより初めて、ユーザーがスマートフォンを通じて確実にIVIにより車と接続できるようになると言っている。 カー・コネクティビティー・コンソーシアム(Car Connectivity Consortium,以下CCC)によって制定されたMirrorLinkは、IVIとスマートフォンをつなぐ代表的な規格と認証の枠組みとして、関連企業に認知されている。車内通信ソリューションとして開発された新しい技術基準MirrorLinkに関し、Allion Labs, Incは、他社に先駆けて一昨年すでにガイドブックを作成している。(参照“The Rising Technical Standard (3): Car [...]